
文章がうまく書けないや。
コツを教えてほしい。
こうした疑問に答えます。

この記事を書いている人
- ①弁理士歴6年。特許明細書300件以上作成
- ②弁理士論文試験1発合格。
- ③ブログ毎日連続更新中。1記事2,000~3,000文字。
- ③経験に基づいた試験勉強法を発信。資格スクエアのYoutubeチャンネルにて勉強法を発信。
言いたいことを文章で伝えることが苦手な方は多いと思います。
理由としては文章の基本的な骨組みを理解していないからと思います。うまく伝えることができる文章の型を知ることが重要です。
文章は、まず基本的な骨組み(文章の型)を理解して、そこに言いたいことをあてはめるようにしていく(肉付け)していくと上手く書くことができます。
そこで本内容では、この文章の型を文章が苦手な方でも理解できるように解説していきます。
本内容の構成
1.文章をすらすら書くための文章の型
2.文章を書き方の具体例
3.文章をすらすら書くためのまとめ
1.文章をすらすら書くための文章の型
文章の型を図示すると上のようになります。
- ⓵起承転結 導入部。文章のストーリーを冒頭で「簡潔に」述べる。
- ②総論・各論 文章の肝となる部分。ここで文章に登場する登場人物をわかりやすく整理して説明。
- ③具体例 総論・各論の一般論を具体化して説明。総論・各論が抽象的すぎなければなくてもよい。
複雑な構造をとらなくてOKです。「起承転結」「総論・各論」「具体例」の3つでOKです。
「総論・各論」が今の時点でよくわからないと思いますが後述します。
この文章の型は特許明細書の文章の型であり、実はこの型は特許明細書に限定されず、以下のような文章に応用できます。
- ⓵商品・製品の説明書やPR記事
- ②レポート・研究報告
- ③論文・資格試験の論文の答案の書き方
- ④ブログ記事(レビュー記事など)
実際に筆者はブログでもこの文章の型を応用しており、2~3時間で1記事を書いています。
参考:「資格試験の勉強法|1発で合格するために難関資格1発合格のプロが図解で解説」
では早速文章の型の3つの要素「起承転結」「総論・各論」「具体例」について詳しく解説していきます。
⓵起承転結
「起承転結」は、文章の中で「導入部」の役割をもちます。
文章(例えば以下①~④のような文章)は、何らかの課題・問題点があって、その問題の解決手段を提示することがほとんどです。
- ⓵商品・製品の説明書やPR
- ②社内レポート・研究報告
- ③論文・資格試験の論文の答案の書き方
- ④ブログ記事(レビュー記事など)
「起承転結」を冒頭に挿入することにより、読み手が文章の全体像(ストーリー)を把握しやすくなりやすくなります。
また、書き手にとってもこれから自分が何を書くのか、整理が明確となり書き直すことを防ぐことができます。
ここで、「起承転結」は長々と書かないようにします。簡単に数行書けばOKです。
「起承転結」では以下のような流れでストーリーを考えていきます。
- 「起」・・・背景にあるもの
- 「承」・・・課題・問題
- 「転」・・・解決手段
- 「結」・・・効果
具体例にあてはめます。
⓵「資格勉強法」の紹介 | ②「家庭用焼き鳥屋台」(製品)の紹介 | ③「特許事務所」に「RPA」を導入すべき | |
「起」(背景) | 不況で資格勉強を始める人が増えている | 冬にぴったりの夜食に焼き鳥がある | 特許事務所では特許事務員が事務手続きを行う |
「承」(課題・問題) | しかし、ほとんどの人が資格の勉強法がわからない | しかし、コロナ禍でなかなか焼き鳥屋に行くことが難しくなっている | しかし、特許事務にはヒューマンエラーが起こりやすい |
「転」(解決手段) | そこで、おすすめの資格勉強法を紹介する | そこで、「家庭用焼き鳥屋台」をおすすめする | そこで、特許事務所にRPAを導入することをおすすめする |
「結」(効果) | 短期合格のための資格の勉強法がわかる | 焼き鳥屋の屋台で食べる感じで、自宅で焼き鳥を楽しめる | RPAを導入することにより、事務のミスを防ぐことができる |
このように、まずは文章の導入部で簡潔な起承転結を挿入し、続いて解決手段について「総論・各論」にて詳細に解説していきます。
②総論・各論
「総論」とは、全体の大要をまとめて論ずることであり、「各論」とは、それぞれの項目について論ずることをいいます。
上図でいうと、3つの中項目を構成する大項目についてまず論じ、続いて、各中項目について論じていきます。
ここで、上図では、さらに各中項目は3つの小項目に構成されているので、中項目ごとに3つの小項目について論じていきます。
より具体的には、大項目→中項目1→小項目1→小項目2→小項目3→中項目2→小項目4→小項目5→小項目6→中項目3→小項目7→小項目8→小項目9の順序で論じていきます。
これだけだとイマイチ再現性がやりにくいと思うので具体例を交えます。
資格勉強法の紹介
資格勉強法のおすすめは、まず基本書をざっと全体を読み流し(俯瞰)、次に基本書の単元ごとにインプットとアウトプットを行い(仰視)、アウトプットが不十分な箇所だけを繰り返し復習していくこと(反復)である。
これが総論にあたります。
そして、各論は以下のようになります。
この例では、続いて各論として、「俯瞰」をさらに詳しく論じ、次に「仰視」をさらに詳しく論じ、続いて「インプット」(基本書をじっくり読む)と「アウトプット」(過去問を解いていくこと)についてそれぞれ論じ、最後に「反復」について論じます。
実際に以下の記事ではこのような形で勉強法を解説しています。
参考:「資格試験の勉強法|1発で合格するために難関資格1発合格のプロが図解で解説」
筆者のブログ記事はほぼ全てこの構成をとっています。
また、この記事自体も「起承転結」「総論・各論」「具体例」をまとめて論じており(総論)、続いて「起承転結」→「総論・各論」→「具体例」の順番で論じている(各論)ことがわかると思います。
さらに具体例を補足しておきます。
「家庭用焼き鳥屋台」(製品)の紹介
「家庭用焼き鳥屋台」の構成部品を紹介し(総論)、各部品について論じていく(各論)。
「特許事務所」に「RPA」を導入すべき
「①RPAとは何か」(中項目1)
「②RPAの製品」(中項目2)さらに「製品A」(小項目1)「製品B」(小項目2)「製品C」(小項目3)
「③RPAの使い方」(中項目3)
まず「総論」にて本内容の構成(「①」「②」「③」)について簡単に解説する(箇条書きでもよい。例えば、「本内容は、まず「RPA 」について詳しくない方もいると思うのでRPAとは何かをまず解説して、続いて実際のRPA製品を3つ紹介し、その中から一つの製品について実際の使い方を解説していきます。」など)。
続いて中項目1→中項目2→小項目1→小項目2→小項目3→中項目3について解説していく
このような順序で文章を書くことで、読み手にとっては現在の立ち位置が明確になりわかりやすいとともに、書き手にとっても文章の骨組みがしっかりとしているので大幅な書き直しを防ぐことができるというメリットがあります。
③具体例
「総論・各論」のみでは抽象的すぎて、読み手にもっと伝えたいなら最後に具体例・体験談をまとめて書きます。
「一般論」を「具体例」であてはめて読み手に納得してもらいます。
例えば、上記の資格勉強法の記事の場合、総論・各論のみでは抽象的すぎるので、具体的に「大学受験の数学」を例に出して「俯瞰」「仰視」「反復」はどうすればよいのか解説しています。
参考:「資格試験の勉強法|1発で合格するために難関資格1発合格のプロが図解で解説」
このように最後に具体例を提示することで読み手に「ああなるほどな」と納得してもらえるようになります。
ただし、「総論・各論」が抽象的すぎず読み手に主張が伝わっているのであればあえて具体例を提示する必要はありません。
また、「総論・各論」の「各論」で具体例を挿入してすませることでもOKです。
2.文章をすらすら書くためのまとめ
以上をまとめます。
- ⓵起承転結 導入部。文章のストーリーを冒頭で「簡潔に」述べる。
- ②総論・各論 文章の肝となる部分。ここで文章に登場する登場人物をわかりやすく整理して説明。
- ③具体例 総論・各論の一般論を具体化して説明。総論・各論が抽象的すぎなければなくてもよい。
文章を書いて読み手の反応で一番最悪なのは「つまらない」とか「その主張はおかしい」ではありません。
「意味不明」「言ってることがよくわからない」です。せっかくがんばって書いた文章が読み手に理解してもらえないほど悲しいことはありません。
読み手が理解しやすいように文章の書き方を工夫することにより、書き手が自分の頭の中で描いていたことを文章化しやすくなります。
ぜひご参考いただければと思います。