
士業は独立しても食えないと言われるな。
差別化のためにスキルの掛け算でプログラミングスキルを身につけていくべきだろうか?
こうした疑問に答えます。

この記事を書いている人
- ①弁理士。現在独立開業。
- ②Ruby,Railsを1か月程で独学。独学勉強法はこちら。
- ③Ruby,Railsを1か月程学び、その後Railsで商標出願の代行オンラインサービスを構築する。
- ④ただし集客がイマイチでありサービス化を断念する。(原因は後述。)
- ⑤現在は請求書の自動作成にRailsを利用。請求書以外の書類の作成についてもRailsを活用中。
- ※筆者の弁理士の一発逆転談はこちら。
結論から言うと、士業もプログラミングスキルを身につけることはおすすめします。
ただし、新たなサービスの構築のためにプログラミングスキルを身につけることは(筆者は)おすすめしません。
仕事の効率化のためにプログラミングスキルを身につけることはありです。
では具体的に士業がプログラミングスキルを身につけるメリットとはどのようなものか解説していきます。
本内容の構成
1.士業がプログラミングスキルを身につけるメリットは2つだけ
まずプログラミングスキルのメリットの前に士業の独立開業のステップを簡単に解説します。
- ①集客➤まず仕事がないと何も始まらない。
- ②事務員の雇用➤集客できると忙しくなり新たな壁が立ちはだかる。1人だとキャパシティに限界があり仕事を断らざるを得ない。そこで事務員を雇って手伝ってもらう必要がある。
- ①と②の年収の壁は2,000万円くらい。年収2,000万円を超えたいなら事務員は雇う必要がある。
筆者は弁理士ですが、行政書士・社労士など士業一般にあてはまることと思います。
ここで、プログラミングをやると、以下のメリットがあります。
- ①簡単な事務手続きを自動作成できる。➤「2step」で事務員を雇う必要がない。
- (例)請求書の自動作成システム。指定の項目を選択し、整理番号を入力するだけで請求書を出力(PDFデータ。)。
- ②営業メールを自動作成できる。➤「1step」で集客の作業を効率化できる。
- (例)潜在顧客名簿リスト(エクセルデータ)から一人一人の潜在顧客に向けた営業メールを作成
プログラミングをやる最大のメリットはどちらかと言うと②にあると思います。
あらかじめプログラミングで事務手続きを自動でできるシステムを構築すれば、事務員を雇う必要がなくなり、「1人であっても年収2,000万円以上を稼ぐことができます。」
また、年収2,000万円の壁を超えること以外に、事務員を雇うデメリットを解決することができます。
- ①人件費カット
- ②未経験者の場合、教育にかける手間・時間を省けることができる
- ③事務員を雇う場合、雇用契約などの手続きが必要となり煩雑化する
- ④事務員を雇う場合、バーチャルオフィスや自宅兼業の場合、オフィスをレンタルする必要がある(リモートでも問題なし?)
- ⑤そもそも事務員が募集してくるかどうかも怪しい(求人広告の費用もカットできる)
筆者は上記①~⑤のデメリットを考えた場合、事務員を雇いたくないのでプログラミングスキルを学んだ意義は大きいと思います。
もちろん、事務員の仕事全てがプログラミングで代替できるわけではないですが、とある特許事務所ではシステムを構築して事務員の8割をカットしたという実績もあり、プログラミングの果たす役割は大きいと思います。
また、最初はプログラミングでシステムを構築することは時間がかかり、大変ですが、慣れてくると「ああ。これはこういう風にコードを書けばいいんだな」というように頭の中に浮かび、半日~1日くらいでシステムを作ることもできます。(またこのくらいまでのレベルになると楽しくなります。)
ただし、ここからが注意点ですが、新たなサービスの構築のためにプログラミングスキルを身につけることは(筆者は)おすすめしません。
理由は個人で作り上げたものは限界があるからです。単に作ればいいのではなく、見た目のデザイン性も重要となります。
筆者は、商標出願の代行オンラインサービスを作り上げ、これはオンラインで簡単に商標出願ができるサービス(出願後の期限管理もこれ1つで完了。我ながら2か月でこんなサービスを作ったものだと今も自画自賛しています笑)で格安を売りにしたものでしたが集客はいまいちでした。
理由は、宣伝効果が不十分であったこともありますが、大きな理由にデザイン性が不十分であったことが大きいと思います。
つまり、プログラミングスキルさえあればよいと思っていたのですが、さらにWebデザインについても学んでおかないとビジネスで成功は難しいです。
これらを個人(1人)でやると限界がきます。
このため、、新たなサービスの構築のためにプログラミングスキルを身につけることは、限界が出てきますの(筆者は)おすすめしません。
2.士業がプログラミングを身につける方法
仕事の効率化のためであれば、プログラミング言語はrubyとrailsがおすすめです。
- rubyとは、プログラミング言語のひとつ。
- railsとは、rubyを用いたWEBサービス・アプリケーションを開発し易くするためのフレームワーク
おすすめする理由は以下のとおりです。
- ①一通り作りたいものを作れる
- (例)エクセルの顧客名簿から営業メールを作りたい。➤クリック1つで簡単にメール文を作成。
- (例)請求書を自動で作りたい。➤整理番号を入力するだけで自動で出力。ファイル名も自動で作成。
- (例)弁理士の場合。商標の先願調査をしたい。➤特許庁のサイトから入手したエクセルデータをもとに商標の類似度を判定。
- ②学習システムが整備されている
- (例)Railsチュートリアルで一通り学べる(動画つきであれば¥29,800)。またわからなければググればほぼ解決できる。
筆者の場合、6万円ほどの予算で月1ヵ月弱集中して勉強して(1日7~8時間ほど。コロナ禍で仕事もなくやることも特になかったので。)学びました。
やったことは以下の4つです。
①Progate(月額¥980)
②ドットインストール(月額¥1,080)
③UdemyのはじめてのRuby on Rails入門(¥16,800➤¥1,610)
④Railsチュートリアル(WEBテキスト¥980。動画解説¥29,800)
詳しくは「【Ruby入門】RubyとRailsを独学で1か月で学習する方法」の記事をご参考に。
Railsをやるなら①と④は必須といえます。②と③はどっちでもいいと思います。(筆者の場合、①から④にいくのに不安があり②と③もやりました。)①~④まとめてやっても予算4万円ほどで学べます。
なお、プログラミングはこういうものを作りたい!というしっかりとした目的がないと長続きしないと思うので注意してください。
3.士業とプログラミングのまとめ
まずプログラミングスキルのメリットの前に士業の独立開業のステップを簡単に解説します。
- ①集客➤まず仕事がないと何も始まらない。
- ②事務員の雇用➤集客できると忙しくなり新たな壁が立ちはだかる。1人だとキャパシティに限界があり仕事を断らざるを得ない。そこで事務員を雇って手伝ってもらう必要がある。
- ①と②の年収の壁は2,000万円くらい。年収2,000万円を超えたいなら事務員は雇う必要がある。
筆者のプログラミング勉強(独学)の体験記事はこちら。
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【Ruby入門】RubyとRailsを独学で1か月で学習する方法
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