
特許技術者の平均年収を知りたい。
無資格でも1000万円を稼ぐ方法を知りたい。
こうした疑問に答えます。
特許技術者とは、簡単に言うと、弁理士の「監視」下で特許業務の「補助」を行う人を言います。
※特許技術者は、単独で特許の申請代行業務を行うと違法になるので注意してください。(弁理士法第79条)
本内容では、自身の経験とまわりの話をもとに特許技術者の年収について解説していきます。
本内容の構成
1.特許技術者の仕事のタイプと平均年収
2.特許技術者が年収を稼ぐ方法
3.特許技術者が年収1000万円を稼げるのか?
4.特許技術者と年収のまとめ
1.特許技術者の仕事のタイプと平均年収
特許技術者の仕事のタイプは3つあると思います。いずれも特許事務所で働くことが多いです。
- ①特許調査 ➤特許調査員と呼ばれることも。
- ②特許出願・中間処理(外国も含む)
- ③知財コンサル➤レアケース
ほとんどが②のタイプにあてはまります。
ただし、②は弁理士の独占業務であり、弁理士の補助という位置づけで行われます。
弁理士の仕事は「弁理士の仕事内容の現実は?【1日の仕事スケジュールもここだけ公開】」の記事もご参考に。
なお、「特許」とあるように商標は担当しないことが多いです。
特許技術者の年収は②の場合を想定して400万円~800万円くらいだと思います。平均ですると500万円くらいではないかと思います。
すみません。これは根拠を裏付ける公式的なデータはなく、周りの知人などから聞いた話をもとにしています。
①特許調査員の場合だとさらに年収は低くなります。
40代以降のベテランの方であれば800万円以上稼げる場合もあると思います。
一方で、30歳前後でも無資格でも700万円ほど稼げることもあります。これはもう特許事務所によりけりです。
2.特許技術者が年収を稼ぐ方法
弁理士の平均年収は約700万円といわれており、やはり資格の有無によって大きく異なります。
ほぼ同じ仕事をしているのに差がある理由としては、①「裁量権がないこと」②「資格手当がもらえないこと」などが考えられます。
このため、弁理士との年収格差を解消するためには弁理士の資格をとることをおすすめします。
1番いいのは、まったり環境の特許事務所にまず入所し、残業せずアフター5で資格勉強をすることです。
ただし、特許技術者であっても高年収を目指す方法はいくつかあると思うので紹介しておきます。
- ①特許技術者高待遇の特許事務所で働く
- ②英語力を身につける
- ③コンサル業で独立
1番よいのは特許技術者高待遇の特許事務所で働くことがおすすめです。
特許事務所では通常弁理士のほうが年収は優遇されており(当たり前といえば当たり前ですが)、資格の有無にかかわらず実力で年収を上げられる特許事務所がいくつかあります。
最初は年収は低めですが売り上げに応じて(資格の有無にかかわらず)年収は上がっていくので2~3年で年収は600万円、700万円と伸ばしていくことは可能です。
具体的な特許事務所については、リーガルジョブボード(無料)が事務所の内部情報に詳しいので相談してみてはいかがでしょうか。
あるいは英語力(リーディング・ライティング)を身につけることも考えられます。
英語が強いと外内案件が豊富な特許事務所に入所しやすく稼ぎ易くなります。
詳しくは「弁理士に英語は必要ないがあったら圧倒的に有利である理由」の記事をご参考に。
TOEIC800以上か英検準1級くらいの実力が必要と思います。
あるいはコンサル業で独立も考えられます。
特許事務所のほとんどは出願業務ですが、特許事務所の中には出願業務以外の業務も担当できますし、そこで知財の経営などを学び知財コンサルタントで独立することも考えられます。
知財コンサルタントについては「知財コンサルタントとは何か?【資格はいりません】」の記事をご参考に。
3.特許技術者が年収1000万円を稼ぐ方法はあるのか?
結論から言うとなかなか難しいと思います。
ただし、知財コンサルタントなら弁理士の資格は不要ですし、特許技術者から知財コンサルタントで独立すれば年収1000万以上稼ぐことは可能でしょう。
また弁理士の資格の有無に関係なく成果第1主義の特許事務所であればわかりません。しかしそれでもハードルは高いと思います。
4.特許技術者と年収のまとめ
特許技術者の仕事のタイプは3つあると思います。いずれも特許事務所で働くことが多いです。
- ①特許調査 ➤②より年収は低め
- ②特許出願・中間処理(外国も含む)➤平均500万
- ③知財コンサル ➤独立すれば年収1000万円以上可能。
筆者としては、知財コンサルタントなどにすすまないのであれば、30代くらいまでの若いうちに弁理士の資格をとっておくことをおすすめします。
>>弁理士の勉強法は「弁理士試験の勉強時間を1500時間で合格する勉強法を合格者が解説する」の記事をご参考に。