
中小企業診断士の難易度って高そうだなあ。
他の資格と比較するとどれくらいなのだろう。
これから中小企業診断士を受験しようと考えている方はこうした疑問をもっていないでしょうか。
一見すると中小企業診断士の難易度も易しいのか難しいのかよくわからないと思います。
しかし、結論から言うと、中小企業診断士の難易度は楽勝になりつつあるため資格を取りたいならおすすめです。
本記事では、前半パートで中小企業診断士の難易度が難しいと言われる理由を解説し、後半パートで中小企業診断士の難易度が楽勝傾向にある理由を解説していきます。

本記事を書いている人
難関士業の資格を1年弱の勉強量で突破。資格勉強法の記事が1日3万PV以上のアクセス。
資格の勉強法について、資格スクエアのYoutubeチャンネルにて解説。
目次
1.中小企業診断士の難易度は!?他の資格と比較してみた
司法書士 | 税理士 | 弁理士 | 中小企業診断士 | 社労士 | 行政書士 | 宅建 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
偏差値 | 76 | 75 | 75 | 67 | 65 | 62 | 57 |
難易度の偏差値は「資格の取り方」を参考にしています。
「中小企業診断士」は、「司法書士」「税理士」「弁理士」にくらべると難易度は低めですが、「行政書士」「宅建士」にくらべると難易度は高めといった感じです。
「社労士」と同じくらいの難易度であり、難易度のランキングで見てみると高い傾向にあります。
なぜ高いと思われるのか。以下に解説していきます。
2.中小企業診断士の難易度が高い理由
中小企業診断士の難易度が高いと言われる理由としては以下のことが考えられます。
ポイント
以下にくわしくお話しします。
2.1.中小企業診断士の合格率が低い
まず中小企業診断士の合格率が低いと言われることが難易度が高い理由の1つに挙げられます。
中小企業診断士の試験は3回あります。
ポイント ・1次試験(マークシート方式)※合格率21.7%(平成30年度) ・2次試験(筆記式) ※合格率18.8%(平成30年度) ・口述試験 ※合格率約99% ※1次試験、2次試験の合格率は一般社団法人中小企業診断協会に基づく。
1次試験と2次試験はそれぞれの合格率が約20%であり、単純計算すると中小企業診断士の合格率は約4%前後です。
受験生のなかには記念受験者の方も多いと思いますが、それでも合格率はめちゃくちゃ低いと言えます。
ただし、後述するとおり、1次試験の合格率は上昇傾向になり、年々易化傾向にあるということを補足しておきます。
2.2.合格に必要な勉強時間が長い
中小企業診断士の合格率はめちゃくちゃ低いため合格に必要な勉強時間も長いです。
中小企業診断士に合格するために必要な勉強時間は約1,000時間と言われています(https://www.foresight.jp/chusho/column/selfstudy/)。
これは独学で合格を目指すことを仮定した場合であり、通信講座を利用した場合には勉強時間はもっと短くてすみそうです。
通信講座のおすすめは「【2021年】中小企業診断士試験の通信講座のおすすめを徹底比較」の記事をご参考に。
ここで1,000時間の勉強時間は、社会人が1年間に使える勉強時間と同じくらいです。
このため、1年間しっかりと勉強するくらいの勉強量が重要です。
2.3.年度ごとに試験科目に難しい科目がある
中小企業診断士の試験科目の数は多いです。
まず中小企業診断士の1次試験の試験科目は全部で7科目あります。
参考
中小企業診断士の試験では、これらの科目ごとの難易度が年度ごとに変わる傾向にあります。
前年度の過去問から試験の傾向を読めず、過去の傾向を分析しながら科目の勉強時間の配分を決めることが難しいです。
たとえば、平成25年度では、経済学・経済政策がもっとも難易度が高い傾向でしたが、平成30年度では、経済学・経済政策の難易度はもっとも低い傾向にあるようです。
2.4.暗記だけでは対応できない問題がある
法律系の資格は基本的に暗記重視型の傾向にあり、暗記が得意な方であれば短期間で合格しやすいと思います。
かくいうわたくしも暗記が得意であり、弁理士試験は1年弱の勉強量で合格しました。
いっぽう、中小企業診断士の2次試験では、事例問題の1つに財務会計の問題があります。
この問題では、計算問題が出題され、なにをどのように計算するかを考え、正確に計算する力が求められます。
一発勝負の試験なのでプレッシャーが半端ではないですが、このなかで、計算問題が出題されるのは厳しいかなと思います。
とくに受験生の方は文系の方が多いと思うなら、ここがもっともハードルが高い要因と思います。
以上を見てみると、中小企業診断士の資格試験の難易度は高いように思わがちですが、資格試験は簡単な傾向にあります。
以下、くわしく解説していきます。
3.中小企業診断士の難易度は楽勝になってきている理由
中小企業診断士の難易度が楽勝になってきている理由は以下の通り。
①1次試験の合格率が年々上昇傾向「政府関係者は中小企業診断士の数を増やしたい」
②中小企業診断士の勉強法は型にそって継続すれば合格できる
順番に解説します。
1次試験の合格率が年々上昇傾向
中小企業診断士の試験は3つあり、口述試験はほぼ全員が受かる試験でして、実質的には2つです。
そのうちの鬼門となるのが1次試験ですが年々合格率は上昇傾向にあります。
2018年度の中小企業診断士の1次試験の合格率は21.7%ですが、2019年度の中小企業診断士の1次試験の合格率は30.2%、2020年度の1次試験の中小企業診断士の合格率は42.5%とぐんと上がっています。
ほぼ2人に1人が受かる試験にまでなっています。
なぜこれほどまで合格率が上がったのかというと、政府から中小企業診断士の数を増やしたいという要請があるということが挙げられます。
参考記事「「食えない中小企業診断士」が今後増加する理由」」
このため、中小企業診断士は受かり易い資格となりますが、受かり易い分資格の価値は年々小さくなっていくことに注意してください。
②中小企業診断士の勉強法は型にそって継続すれば合格できる
また、中小企業診断士の勉強法は型にそって勉強すればOKです。
具体的には、誰もがおすすめするテキスト・通信講座を利用して勉強すればOKです。
ここでは独学で勉強するためのテキストと通信講座を紹介します。
まずは独学におすすめのテキストです。
✅1次試験用テキスト
中小企業診断士 最速合格のためのスピードテキスト
✅2次試験用テキスト
中小企業診断士 最短合格のための第2次試験過去問題集
1次試験用のテキストとしておすすめなのがTACのテキストです。
大手資格予備校が出しているテキストということもあり信頼性はばつぐんです。
ただし、テキストは全部で7冊あり、7冊をすべてそろえるとそれだけで¥20000弱となってしまいます。
2次試験用の過去問問題集も含めると¥25,000くらいはかかることを覚悟したほうがよいです。
中古品の購入も考えらますがそれでも15000円くらいはかかりそうですし、あまりおすすめしません。
そこで、独学で勉強するなら低価格の通信講座を利用した方がコスパよすぎでおすすめです。
中小企業診断士の場合、通信講座の予算は40,000円ほどあればOKでして他の士業とくらべると破格の安さです。
おすすめの通信講座は以下の記事で紹介しています。
「【2021年】中小企業診断士試験の通信講座のおすすめを徹底比較」
中小企業診断士の難易度のまとめ
●中小企業診断士の難易度(他の士業との比較)
✅「司法書士」「税理士」「弁理士」にくらべると難易度は低め
✅「行政書士」「宅建士」にくらべると難易度は高め
✅「社労士」と同じくらいの難易度
●中小企業診断士の難易度が高い理由
ポイント ・中小企業診断士の合格率が低い ・合格に必要な勉強時間が長い ・年度ごとに試験科目に難しい科目がある ・暗記だけでは対応できない問題がある
●中小企業診断士の難易度は楽勝になってきている理由
①1次試験の合格率が年々上昇傾向「政府関係者は中小企業診断士の数を増やしたい」
②中小企業診断士の勉強法は型にそって継続すれば合格できる
おすすめの通信講座は以下の記事で紹介しています。