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特許出願に必要な書類を現役弁理士が徹底解説します

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特許の書き方がわからないな。特許請求の範囲とか明細書とか何を書いたらいいのかよくわからないや。コツを教えてほしい!

士業男子やま
こうした疑問に答えます!

 

 この記事の信頼性

 特許事務所・TMI総合法律事務所にて特許明細書を300件以上書いてきた現役弁理士が執筆しています。

 化学系・機械系をメイン。

 特許技術者・弁理士の経験年数7年以上。

 

 今回の記事の想定読者

 特許出願に必要な書類について全く知識ゼロの方。

 今回は、「特許出願に必要な書類を現役弁理士が徹底解説します」について簡単にお話ししていきます。

目次

特許出願に必要な書類は5つある

 まずは、特許出願に必要な書類をお話しします。

〇願書     ➤発明者・出願人の情報を記載します。

〇特許請求の範囲➤特許をとりたい範囲を特定します。

〇明細書    ➤発明の具体的な内容を記載します。

〇図面     ➤発明の構造・動作の説明に用います。

〇要約書    ➤発明の内容を簡単に要約します。

 これらの5つの書類を1つにまとめて特許庁に出願します。

 特許庁への出願は、郵送かオンラインのいずれかがあります。

 書類のひな形は、特許庁のサイトから入手できます。

 「ひな型[2020.01]をダウンロード」して、フォルダから「出願」>>「特許」>>「P1-特許願」>>「1101_特許願(電子現金納付).htm」から開けることができます。

願書の書き方

※特許庁より提供される雛形を引用

 以下では、電子出願において、願書に記載する項目を説明します。

【整理番号】

 自分が管理しやすい好きな番号を入力します。

【国際特許分類】

 特許の技術分野を分類したコードです。

 間違って書いたとしても、記載不備を指摘されて問題になることはありません。

【発明者】

 発明者の氏名と住所を記入します。

【特許出願人】

 特許出願人の識別番号と氏名(法人の場合には法人名)を入力します。

 識別番号は過去に特許庁へ出願手続きをしたことがある方はすでに付与されています。

 識別番号がない場合には、【住所又は居所】を記載します。

【代理人】と【選任した代理人】

 出願の代理をする場合に、代理人の識別番号と氏名を記載します。

 ここで、筆頭代理人を「代理人」、残りの代理人を「選任した代理人」とします。

 複数の代理人が要る場合には、「選任した代理人」を使わずに「代理人」を並べることもOKですが、この場合にはあとで必要な書類を提出する必要があり、いろいろと手間がかかります。

 この手間を省くために「選任した代理人」を使います。

【手数料の表示】

 予納台帳番号は、電子出願ソフトに申請人利用登録をしたときに取得できます。

 ここでは、特許庁への出願手数料を記入します。

【提出物権の目録】

 願書とともに提出する書類を記入します。

特許請求の範囲

※特許庁より提供される雛形を引用

 特許請求の範囲は、特許を受けようとする発明を文章で表現したものであり、「クレーム」とも呼ばれます。

 特許が付与されると、特許請求の範囲で表現したものが権利範囲となります。

特許出願書類の中で特許請求の範囲が最重要である理由

 特許請求の範囲は、特許出願書類の中で最重要です。

 特許請求の範囲が、あとあと莫大な利益を生み出したり、他社の参入を防止してビジネスを有利にするめることができます。

 発明は、莫大な費用が伴う投資の下、発明者の鋭意検討の積み重ねにより生まれます。

 そして、そのような重みのある発明から特許をとるためには、たった1文で表現されます。

 一方、この1文が稚拙なもので特許を取ることができなければせっかく優れた発明をしていても単に公知化しただけであり、莫大な損失を被ってしまいます。

 このため、特許請求の範囲は、専門家に依頼することが多く、経験豊富な弁理士が作成することが多いです。

明細書

 

 明細書は発明の具体的な内容を説明してきます。

 特許請求の範囲では、発明を1文で表現していましたが、これだけでは発明が伝わりません。

 明細書は、特許請求の範囲をサポートする役割をもっています。

【発明の名称】

 【発明の名称】は、発明の内容を簡単に表したものを記載します。

 通常、特許請求の範囲の請求項の末尾に対応させて記載します。

 例えば、請求項が「~を特徴とする椅子。」であれば、発明の名称は「椅子」とだけ記載します。

【技術分野】

 【技術分野】は、発明が対象とする技術分野を記載します。

 ここは、発明の名称に対応させればOKです。

 例えば、「本発明は〇〇に関する。」(〇〇は発明の名称)とすればOKです。

【背景技術】【解決しようとする課題】【課題を解決するための手段】【発明の効果】

 【背景技術】~【発明の効果】までの記載はストーリー仕立てで書きます。

 起承転結のイメージです。

 例えば、背もたれを備えた椅子を発明とした場合を例として、簡単に説明します。

 【背景技術】・・・・・・・・・従来、人が座るための丸太椅子があった。

 【解決しようとする課題】・・・しかし、丸太椅子は姿勢を維持することが難しく快適とはいえなかった。

 【課題を解決するための手段】・椅子に背もたれを取り付けた。

 【発明の効果】・・・・・・・・人は背を背もたれに当接させることで姿勢を維持でき快適に座ることができる。

 発明はそのアイデアが斬新であり、かつ有用であるものについて特許をうけることができます。

 そこで、特許明細書では、アイデアが斬新なものであり、かつ有用であることを審査官に伝えないといけません。

 【背景技術】~【発明の効果】までの記載では、このようにストーリー仕立ての内容とすることで従来のアイデアと比較して斬新ですよ、有用ですよと伝えます。

 【背景技術】~【発明の効果】までの記載は特許をとるためにとても重要なパーツです。

【図面の簡単な説明】

 特許明細書では図面は必須でないですが、図面をのせる場合は、その図面を簡単に説明します。

 例えば、下の図1のような背もたれ椅子を図面にのせる場合には【図面の簡単な説明】において「図1は本実施形態の椅子の一例を示す斜視図である。」などと記載します。

【図1】

【発明を実施するための形態】【実施例】

 発明を実施するための形態は、実施形態ともいわれています。

 ここでは、第3者が発明を実施できるように、発明の内容を記載していきます。

 実施例は、化学・バイオの分野で必須です。

【産業上利用可能性】

 【産業上利用可能性】は、発明が具体的にどんな用途に使えるのかを記載します。

 なお、産業上利用可能性の記載は省略OKです。

【符号の説明】

 【符号の説明】では、図面につけた符号の説明をします。

 1・・・自動車 2・・・エンジン、・・・といった感じで説明します。

図面

※特許庁より提供される雛形を引用

図面は、発明の構造を説明するために用いますが、必ずしも必要な書類ではありません。

 図面では、発明の構成要素に対して、符号をつけて明細書中で説明します。

 正面図とすべき斜視図とすべきかというルールはなく、読み手がわかりやすいような図を用意すればOKです。

要約書

要約書は、発明の概要を簡潔にあらわしたものです。

 200~400文字以内で書くことが推奨されています。

 基本的に特許請求の範囲の請求項1をコピペすればOKです。

特許出願に必要な書類のまとめ

以上、特許出願に必要な書類を説明していきました。

このブログでは、特許の書き方・取り方のコツについて順次記事を公開していきますのでぜひご覧いただければと思います!

今後ともどうぞとある士業の知的な日常」を宜しくお願いします!

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以上

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