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ブログと著作権|知っておくべき5つのポイント

更新日:

 

悩んでいる人
ブログが著作権侵害していないか不安だなあ・・・

他人の文章や画像を引用すると著作権侵害となるのかなあ・・・

 こうした疑問に答えます。

 

〇本記事の内容

著作権侵害となるとどうなるか?

著作権侵害と言われないために知っておくべきポイント

正しい引用のやり方

〇本記事のおすすめの読者

ブログを運営している方。

〇本記事の信頼性

この記事は、特許・商標の専門家である弁理士によって書いています。

本記事を読めば初心者でも著作権を理解できます。

ブログが著作権侵害と言われないために知るべき5つ

 著作権って難しそうだなあと思っている方は多いです。

しかし初学者でも以下の5つのポイントを知っておきましょう。

本記事では分かりやすく解説しています。

①法律には「原則」と「例外」がある

②著作物の侵害の成立要件を知る

③「引用」が目的なら「例外」として侵害を回避できる

④著作権侵害罪は「親告罪」である

⑤「著作権」と「肖像権」は別物であることを知る

順番に解説します。

①法律には「原則」と「例外」がある

 まず、法律の基本的な考え方を知っておくのがよいです。

 基本的な考え方とは、あらゆる法律には、「原則」と「例外」があることです。

 法律では、まず原則を規定して、そのあとに例外を規定しており、著作権法においても同様です。

 このため、著作権の侵害行為に「原則」当てはまるものであっても、そのあとの「例外」に当てはまるものであれば、侵害を回避できます。

著作物の侵害の成立要件

 著作権法の侵害が成立する要件は、下記の3要件です。

(1)著作物をもとに作成されたものであること

(2)著作物と類似していること

(3)法定利用行為に該当すること

(1)と(2)については理解できると思いますが、「法定利用行為」って何と思われる方も多いでしょう。

以下では「法定利用行為」について解説します。

 

 著作権法では、この法定利用行為の中に「公衆送信」が含まれています(著作権法第23条)。

 ブログでの著作物の利用行為のほとんどは、「公衆送信」にあてはまります。

「公衆送信」とは、公衆によって直接受信されることを目的とした、通信における情報の送出行為をいいます。

 より分かり易く言うと、インターネットを介して、著作物を公開する行為です。

 

 このため、ブログに無断で画像を投稿する行為は、「公衆送信」であり、法定利用行為に該当するため著作権法の侵害に当てはまります。

 但し、これはあくまで「原則」です。

 「原則」にあてはまっても、「例外」にもあてはまるのであれば「侵害」になりません。

 

③「引用」を目的とするものと認められると「例外」として侵害を回避できる

 上記のとおり、無断でSNSに画像を投稿するような行為は、「原則」著作権の侵害に当てはまります。

 しかし、「引用」を目的とするものと認められると、侵害は成立しません(著作権法第32条)。

 

 「引用」を目的とするものと認めらえると、著作権者の許可なく画像を投稿しても著作権の侵害は成立しないのです。

 これが、「例外」に当てはまります。

 

 では、「引用」を目的とするものと認められるために必要な要件は何でしょうか。

 著作権法第32条では(引用)について以下のように規定しています。

「公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行われるものでなければならない。」

 この規定をまとめると以下の4つの要件が必要です。

(a)公表された著作物であること

(b)引用であること

(c)公正な慣行に合致する者

(d)報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行われるものであること

 

 (a)については、著作物がすでに公表(公開)されたものであるということです。

 言い換えると、未公開の著作物は引用に該当しないということです。

 

 (b)について、法文上では単に引用としか記載されておらず、「引用」の定義について何ら触れていません。

 このため、これは引用に当てはまるのかなどと判断することが難しいように思います。

 ただし、判例では、「引用」の用語本来の意味から、「明瞭区分性」と「主従関係性」が必要と解釈されています。

 「明瞭区分性」➤引用符をつけたりして、引用部分がはっきりと区別できる状態にしてあることです。

 「主従関係性」➤引用部分の占める割合が大きすぎず、引用部分は、質的な関係においてもあくまで「小(従)」であるということ

 

(c)について、「公正な慣行」とは具体的にどのようなものか法文上何ら触れていません。

 ただし、判例では、上述の「明瞭区分性」と「主従関係性」と後述の「引用しないといけない必然性」があれば、「公正な慣行」に該当すると解釈されています。

 別の判例では、出所明示を怠ると公正な慣行に該当しないと解釈されています。

 出所の明示は著作権法第48条において義務付けられており、これを怠ると出所明示義務違反罪にもなるため(著作権法第122条)、必ず出所は表示したほうがよいです。

 

(d)について、「正当な範囲」とは具体的にどのようなものか法文上何ら触れていません。

 ただし、「正当な範囲」についても、(c)と同様、すなわち「明瞭区分性」「主従関係性」「引用しないといけない必然性」があることが重要であると解釈されています。

 

 以上をまとめると、「引用」を目的とするものと認められるために必要な要件として、以下の要件が必要です。

公表された著作物である

引用符をつけたりして、引用部分がはっきりと区別できる状態にしてあること

引用部分が量的にも質的な関係においても「小(従)」であること

・引用しないといけない必然性があること

・出所を表示すること

 

④著作権侵害罪は「親告罪」である

 著作権を侵害すると、「10年以下の懲役もしくは1000万円いかの罰金またはこれらの併科に処され」ます(著作法119条第1項)。

 この規定を見ると、前科持ちになったり、罰金も膨大なことからゾッとされると思います。

 また、上記のとおり、「引用を目的」とするものであれば侵害を回避できますが、「引用を目的」かどうかの判断は曖昧なところが多く、例えば、ゲーム画像を攻略の参考のために投稿するのは「引用の目的」といえず、著作権侵害に該当するのではないかと考える方も多いと思います。

 そこで、知っておきたいことがあります。

 

 それは、著作権侵害罪は「親告罪」であるということです(著作権法第123条1項)

 すなわち、被害者(著作権者)の告訴がなければ公訴できないのです。

 

 この点を知っておくと、侵害についてあまり恐れなくてもよいと思います。

 例えば、上記のゲーム画像の投稿でいうと、これを投稿したことにより、著作権者であるゲーム会社は投稿者を告訴するでしょうか。

 ゲーム会社としては、告訴するかどうかは経済的損失かどうかで判断すると思います。

 仮にゲーム画像を投稿しても、そのブログがゲームの購入の促進を買っているものであれば損失どころかむしろありがたい存在であり、告訴はしないと思います。

 また、著作権を侵害しているとは厳密には言えませんし(引用の目的と判断される場合もある)、個人相手に争うことも考えられるでしょうか。

 この点も疑問です。

 このように、侵害罪の規定を見るとぞっとしますが、「親告罪」であること、更にはそれを掲載することで著作者の経済的損失を被るか否かを判断すれば、過度に著作権侵害を恐れることはないと思います。

 

⑤「著作権」と「肖像権」は別物である

 最後に、「著作権」と「肖像権」は別物であることを知っておいた方がよいです。

 ちなみに「著作権」には罰則規定がありますが、「肖像権」には罰則規定はありません(肖像権を侵害しても犯罪者とならない)。

 但し、「肖像権」を侵害すると、損害賠償を請求される虞があります。

「肖像権」は、自身の肖像をみだりに利用されない権利のことです。

 例えば、ブログに女優の顔写真を引用が目的で投稿したとします。

 引用が目的なら著作権の侵害を回避できるかもしれませんが、「肖像権」の問題が残っています。

 人物の画像を投稿する場合には、著作権だけでなく、肖像権についても慎重にした方がよいです。

ブログでの「引用」の正しい書き方

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ここででは「ブログでの『引用』の正しい書き方」について上図を用いて具体的に説明します。

「とある士業の知的な日常」のサイトから上図にある「士業イラスト」を引用することを想定しています。

 

 ①画像に引用符をつけて、これが引用部分であるということを明示

②引用部分は量的に大きすぎず、ブログの内容の主とならないようにする

③出所を表示します。

 

ここでは、「とある士業の知的な日常」のサイト名にリンクをはりつけており、更に著作権者として「士業男子やま」も表示しています

このようにすることで、上記の引用として認められる要件を満たすことができます。

 

ブログと著作権のまとめ

 以上のように、ブログやるなら知っておきたい著作権のポイントを説明しました。

①法律には「原則」と「例外」がある

②著作物の侵害の成立要件を知る

③「引用」が目的なら「例外」として侵害を回避できる

④著作権侵害罪は「親告罪」である

⑤「著作権」と「肖像権」は別物であることを知る

 もし困ったらわたくし士業男子やまにご相談いただいてもかまいません。

 yamatenisan@gmail.comまでご連絡いただければと思います。

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