ブログ 知財

あなたのブログは大丈夫!?商標権侵害と言われないように注意すべきこと

投稿日:

 僕は、とある法律事務所で働く弁理士(ツィッター@mayaaaaasama)🙈

f:id:mayaaaaasama:20190622224128p:plain

先日とあるブロガーの方から他社の商標権を侵害しているかどうかについて相談がきました。

結論から言うとその方は問題がなかったのですが、ブログをやる上で他社の商標を侵害している虞がでてきます。

もし、他社の商標を侵害している場合には「ブログのタイトル」「ブログのドメイン」などが使えなくなります。

そうするとこれまでに積み上げてきたブランディング力が一気に吹き飛んでしまいます。

一方で、実際は他社の商標を侵害していないのにも関わらず、「商標登録権者」から警告を受ける場合もあります。

「弁護士と相談して法的手続きをとりますよ」と言われたら正直ビビりますよね。

知識ゼロなら、この警告(脅し!?)に泣き寝入りせざるを得ない場合もあります。

ブログをやる上で知的財産権の知識を身につけておくことは「超重要」です。

そこで今回は、「あなたのブログは大丈夫!?知的財産権侵害と言われないように注意すべきこと」というタイトルにてお話しします。

この記事を読めば、商標法について全くの知識ゼロの方でも理解できると思います。

この記事は「5~7分」で読めます。

目次

スポンサーリンク

ブログが商標権の侵害と言われないために知っておくべきこと

 商標法について知らなかったばかりに「ブログ名」「ブログのドメイン」の変更を余儀なくされることもあります。

 また、はてなブログなどのブログサービスを利用した方で商標権を侵害している可能性があるとして凍結された例もあります。

 ここではブロガーなら知っておきたい商標法についてお話しします。

 ポイントは登録商標の侵害にあたる条件を知ることです。以下の3つの条件(1)~(3)を全て満たすと侵害となります。

(1)商標的使用に該当する

➤ブログ名のみを意識すればOKです

(2)登録商標の指定商品(又は指定役務)と同一か類似である

➤登録商標の区分に「41類」の「電子出版物の提供」、「35類」の「広告業」がある場合は要注意です

(3)登録商標と同一か類似である

➤類似判断のポイントを知っておきましょう

以下順番にお話しします。

(1)商標的使用に該当する

登録商標の侵害であるケースについて商標法第37条には以下のように規定されています。

 第三十七条

次に掲げる行為は、当該商標権又は専用使用権を侵害するものとみなす。

一 指定商品若しくは指定役務についての登録商標に類似する商標の使用又は指定商品若しくは指定役務に類似する商品若しくは役務についての登録商標若しくはこれに類似する商標の使用

二 ・・・(以下略)

この条文を読んでもわけがわからないと思います。

ただ、ここで知っておきたいのは商標を使用したら侵害とみなしますよと規定しています。

そして、ここでいう「使用」について商標法では「定義」されています(商標法第2条第3項各号)。

この定義に該当する使用を「商標的使用」といいます。

一方で、ブログで商標(厳密には「標章」ですがややこしいので「商標」とします。)をどういう態様で使ったら「商標的使用」に該当するのかは商標法に規定されていませんし、判例でも判示されていません。

「ブログ名」に商標を使ったらアウトなのか!?

「ブログの記事のタイトル」に商標を使用したらアウトなのか!?

「ブログの記事内」に商標を使用したらアウトなのか!?

 このため、商標法についてほとんど知識のない方にとっては、とりあえず商標をブログに使ったらだめなんだろうなと思いがちです。

 これに対して、結論を言います。

「ブログ名に商標を使ったらアウトの可能性がある」とだけ覚えておけばOKです。

商標については「ブログの記事のタイトル」「記事内」は気にしなくてもいいです。

ドメイン名については商標ではなく、不正競争防止法の方が重要なので商標について気にしなくていいです。

とにかく「ブログ名」だけを意識しておけばOKです。

 以下ではその理由をお話しします。

 結論だけで十分という方は読み飛ばしてもらってOKです。

 「商標的使用」というのは、これまでの判例などを踏まえて、「商品又はサービスの出所を表示する目じるしとしての役割で使用する行為」と解釈されます。

 では、記事のタイトルや記事内の文章に登録商標を使うことは、このような「商品又はサービスの出所を表示する目じるしとしての役割で使用する行為」といえるでしょうか。

 「断捨離」は登録商標ですが、記事のタイトルに「断捨離で捨ててよかったもの」とする行為、記事の文章内に「断捨離」の言葉を使う行為は「商品又はサービスの出所を表示する目じるしとしての役割で使用する行為」といえるでしょうか。

 いえないですよね。

 この場合の「断捨離」の文字の使用は、「記事の内容を示す題号の一部として表示されたもの」にすぎず、出所を表示する役割で使用されているとはいえませんよね。

 このように、ブログの記事のタイトルや記事内に商標を使うのは「出所を表示する目じるしの役割」としての使用とはいえないので商標的使用とはいえず商標権の侵害となりえません。

 一方で、ブログ名の場合には要注意です。

 ブログ名には、出所を表示する目じるしの役割があるといえます。

 例えば、ブロガーとして著名なちきりんさんは「ちきりん」という商標を登録しています。

 ここで、ブログ名に例えば「ちきりんの〇〇な話」とすると、「おっこれはちきりんさんのブログか」と混同してしまいますよね。

 これは「断捨離」についてもあてはまります。ブログ名に「断捨離ブログ」とすると、「断捨離」の登録商標権者のブログか?と混同してしまいますし、この場合には商標的使用といえます。

 以上のように、登録商標について侵害かどうかは、「ブログ名」のみを意識すればOKです。

(2)登録商標の指定商品(又は指定役務)と同一か類似である

 (1)では、登録商標の侵害に該当するかどうかの判断はブログ名のみを意識すればOKという話をしました。

 では、ブログ名に登録商標を使用したらアウトでしょうか。

必ずしもそうとは限りません。

 続いて判断すべきは「登録商標の指定商品(又は指定役務)と同一か類似であるか」の検討です。

 ここで、「役務」って何と思われる方は「サービス」と言い換えればOKです。

 商標登録する場合には、商標(厳密には「標章」といいます)を、どのような商品又はサービスに適用するか選択します。

 商標に適用された商品又はサービス(これを「指定商品」「指定役務」といいます。)が、ブログによる情報提供サービスと非類似であれば権利侵害をしているとはいえません。

例えば、「朝バナナ」は株式会社ぶんか社の登録商標ですが、指定商品は以下のようになっています。

出典:登録商標第5174571号

 「朝バナナ」の指定商品は、第16類の「紙箱、・・・」などですが、これらはブログによる情報提供サービスとは明らかに非類似と言えます。

 そうすると、この登録商標については、ブログ名に「朝バナナ」という商標をつけても問題がなさそうです。

 一方、実は「朝バナナ」には、別の権利者により商標登録されているものがあります。

出典:登録商標第5251728号

 ここで、第41類の「電子出版物の提供」に注目してください。

 実はこの「電子出版物」には「ブログ」も含まれるのです。

 そのため、この登録商標との関係から、ブログ名に「朝バナナ」をつけると問題が生じる可能性があります。

 ただこの場合に登録商標は単なる「朝バナナ」の文字商標ではなく、「朝バナナのロゴ」とイラストを組み合わせた結合商標ですので、ブログ名をこのような結合商標に類似させたものとしないようにすれば、権利侵害を回避できる可能性もあります。

単にブログ名に「朝バナナ」だけ用いたら登録商標と非類似と判断される可能性は高いと思います。

 また、アフィリエイトブログをやっている場合には、「第35類」の「広告業」に該当するので、「第35類」の「広告業」を指定役務に含む登録商標を侵害する可能性もありますのでこの点も注意が必要です。 

 このように登録商標の指定商品と指定役務に注目し、ブログによる情報提供サービスと同一ないし類似したものか非類似であるかを確認することが重要です。

もし判断に困ったらわたくし士業男子やまにご相談いただいてもかまいません。

 yamatenisan@gmail.comまでご連絡いただければと思います。

(3)登録商標と同一か類似である

最後は、「登録商標」と同一か類似であるかの判断です。

 類否判断はなかなか専門的で難しいですが、ここでは類否判断のポイントを簡単にお話しします。

 類否判断のポイントは以下のとおりです。

(1)「呼称」「外観」「観念」の3つの要素を比較検討する

 「称呼」⇒呼び名

 「外観」⇒見た目

 「観念」⇒イメージ

(2)「称呼」「外観」「観念」のうち類似するものがあっても、他の点が全く似ていないものであれば類似すると認められない

・称呼

 登録商標の呼び名です。

 呼び名が登録商標と紛らわしい場合には称呼が類似しているといえます。

 例えば、以下のものは称呼の類似が肯定されています。

・「SIMPO」と「SHINPO」

・「エースチョコ」と「チョコエース」

・「シエーン」と「紫苑」

 以下のものは称呼の類似が否定されています。

・「元禄」と「廻る元禄寿司」

・「アヴィアス」と「マビアス」

・「アルトロン」と「サルトロン」

・外観

 見た目で観察した場合に出所の混同を生じやすいほど紛らわしい場合には外観が類似しているといえます。

 例えば、以下のものは外観の類似が肯定されています。

・「Single」と「SINGER」

・「北の花」と「六の花」

 以下のものは外観の類似が否定されています。

・「S.K.F.」と「I.K.F.」

・「SOLAR」と「POLAR」

・観念

 観念については商標を見たときに似たようなイメージを想起する場合に観念は類似するといえます。

 例えば、「AfternoonTea」と登録商標「午後の紅茶」を比較した場合、「Afternoon」は「午後」であり、「Tea」はお茶を意味するので、登録商標「午後の紅茶」と似たようなイメージを想起するものと考えられ、観念は類似するといえます。

 一方、「称呼」「外観」「観念」のうちどれかに似ているものがあっても、他の点が著しく似ていないのであれば、商標は類似しているといえないと認められます。

 この点については、判断が難しい場合もありますので、もし困ったらわたくし士業男子やまにご相談いただいてもかまいません。

 yamatenisan@gmail.comまでご連絡いただければと思います。

もし不安なら士業男子やまにご相談を

以上のように、ブログで商標権侵害かどうかはしっかりと判断するポイントを説明しました。

知識ゼロの場合には、知らず知らず他人の登録商標を侵害している恐れもありますし、商標権者から不当に侵害だと指摘されて泣き寝入りするおそれもあります。

このようなことがないように、以上のポイントをおさえておけばよいかなと思います。

もし困ったらわたくし士業男子やまにご相談いただいてもかまいません。

 yamatenisan@gmail.comまでご連絡いただければと思います。

わたくし士業男子やまも近々特許事務所を立ち上げる予定であり、もし知的財産についてご相談があればぜひご連絡をいただければと思います。

 相談は無料です。メールでもテレビ電話でもじかに会ってご相談でもどんな形であれ対応します。

 ぜひよろしくお願いします!

 また弁理士はこれらの知財のスペシャリストです。

 知財に興味をもったら、弁理士目指してみませんか。

 弁理士の資格勉強方法はコチラで紹介しています。

>>弁理士試験のおすすめの勉強方法を紹介します。この方法で1年弱の勉強量で合格しました。

以上

開業予定の特許事務所です。お仕事の依頼があれば是非!

-ブログ, 知財

Copyright© 弁理士ブログ|とある士業の知的な日常 , 2019 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.