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オープン&クローズ戦略とは何だ!?|知識ゼロでも「5分」で理解できます

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 僕は、とある法律事務所で働く弁理士(ツィッター@mayaaaaasama)🙈

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 今回は「オープン&クローズ戦略って何だ!?|知識ゼロでも「5分」で理解できますよ」というタイトルにてお話しします。

 今後知財にかかわる方は「オープン&クローズ戦略」を知っていることは必須かなと思いますので、是非ご覧いただければと思います。

目次

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オープン&クローズ戦略とは何だ!?

オープン&クローズ戦略ってなんでしょうか。

 知財戦略でもうここ10年知られている用語です。

 オープン&クローズ戦略とは、特許などの知財について、自社単独で実施するものと(クローズ)と、他人に実施を許すもの(オープン)とに分ける戦略をいいます。

 これだけだとなんかよくわからないと思うので、具体的なイメージを掴みたいという方は具体例1「ファミコン」のところを読んでいただければよいと思います。

 オープン&クローズ戦略の先駆けはインテルのパソコン事業です。

 具体的には、PC周辺機器の製造技術についてはアジア企業にオープンしつつ、CPUに関する技術はライセンスすら許さないクローズ領域として独占しました。

 ではなぜせっかく特許などの知財をとっているのに、他人に実施を許すのでしょうか。

 もちろん他人に実施を許可することでライセンス料をもらうというのも理由の1つにあります。

 しかし、それ以上に大きなメリットがあります。

 それが技術の標準化です。

 例えば、上記のインテルのパソコン事業を例にすると、アジア企業はPC周辺機器を製造しても、それはインテルのCPUと互換性があるものです。

 アジア企業が大量に周辺機器を製造し、それが売れれば売れるほど、それに互換性があるインテルのパソコンのシェアが大きくなります。

 そうすると、インテルのパソコンは技術的に優位な立場におかれることになる、技術標準化します。

 その一方でインテルのコア技術であるCPUに関する特許については、どこも使用許諾をしません。独占的な実施です(クローズ)。

 そうすると、競合他社による参入を防ぐことができますし、価格競争にまきこまれることもなく、特許の保護期間の間は圧倒的に優位な状況を保つことができます。

 このように、オープン&クローズ戦略をとると市場拡大を他社もサポートしてくれてしかも市場を独占できるというメリットがあります。

 この戦略の先駆けはインテルと言われています。

 オープン&クローズ戦略は、製品にソフトウェアが組み込まれたものについて広く行われています。

 例えば、アップルの「iphone」やノキアの「携帯電話」についてもオープン&クローズ戦略をとっています。

 今後はさまざまな電気製品や自動車などにもソフトウェアが組み込まれていく時代ですので、オープン&クローズ戦略は広く浸透してくことが予想されます。

 ここで、オープン&クローズ戦略はここ数年聞かれるようなワードですが、これは最近できたものではありません。

 30年以上くらい前にすでにありました。

 つまり80年代です。この頃は日本企業がアメリカを追い詰めてジャパンイズナンバーワンと言われていた時代です。

 しかしその後はアメリカがIT技術を進化させて新しいビジネスモデルを確立して日本を追い越しました。

 この新しいビジネスモデルの確立に「オープン&クローズ戦略」があったのです。

 一方、日本企業は競合他社とクロスライセンスにもちこむための特許戦略であり、知財を有効にいかしたビジネスモデルを考えた企業は少なかったのです。

 こうして90年代になると日本は不況に陥りました。これは知財戦略と大いに関係があるのです。

 この点のお話しについては過去記事で書いているのでもし気になった方はご覧ください。

 >>戦後日本の知財戦略史を現役弁理士が分かりやすく解説します

 しかし、今では特許の大量出願という戦略を見直し、オープン&クローズ戦略を採用している日本企業もたくさんあります。

 代表的な例としてはトヨタが挙げられますね。

 >>トヨタ自動車が特許実施権を無償で提供 ライセンスビジネスに必要な知財戦略とは?(Business Lawyers)

 このように知財をあつかうなら、オープン&クローズ戦略を知っておくことが重要です。

 ただし、以上の説明だけではうまく伝わってこないかもしれません。

 そこで具体例を用いてお話しします。

 さきほど、日本企業は知財戦略を有効に生かさなかったと言いましたが、実は80年代に知財をうまく生かしたビジネスモデルを確立して成功したところもあります。 

オープン&クローズ戦略の具体例「ファミコン」

 オープン&クローズ戦略の具体例をお話しします。

 実はオープン&クローズ戦略の先駆けはインテルのパソコン事業です。

 具体的には、PC周辺機器の製造技術についてはアジア企業にオープンしつつ、CPUに関する技術はライセンスすら許さないクローズ領域として独占しました。

 ただし、この辺のはなしはパソコンについて詳しい知識も必要なので、あまりうまくつたわらないかもしれません。

 そこで、日本人なら親しみやすいであろうファミコンを例にオープン&クローズ戦略を説明しきます。

 実際に、任天堂がオープン&クローズ戦略を明確に打ち出したかどうかは不明ですが、ファミコンのビジネス戦略がもっともオープン&クローズ戦略のイメージをつかみやすいです。

 20代の方でも今はファミコン復刻版がでてるので知っているかとおもいますが、もし何それ?と思ったらファミコンをプレステにおきかえていただければと思います。

ファミコンは、ゲーム機本体(ハードウェア)とゲームソフト(ソフトウェア)でなりたっています。

 ファミコンでは、ゲームソフトをゲーム機本体に挿入するとさまざまなゲームを楽しめます。

 ファミコンは、発売半年後から急激に売り上げをのばして大ヒットとなりました。

 ファミコンはスーパーファミコンが登場するまでの80年代に圧倒的にシェアを獲得しています。

 ソフトも自社の「スーパーマリオブラザーズ」などだけでなく、サードパーティの「ドラゴンクエスト」「ロックマン」「ファミリースタジアム」といったヒット商品が次から次へと出ています。

 そして、任天堂の売上高は89年になると2900億円に達しており、発売年の83年から5年以上で売り上げも利益も4倍となりました。

 ファミコンは、さまざまなゲームを専用ROMカートリッジで供給するという画期的にシステムであり、任天堂はこの特許を取得していると思われます。

 おそらく、このシステムをサードパーティに実施することを許諾せず、単独で実施していれば、「ドラゴンクエスト」などのヒット商品も世にでてこなかったと思いますし、ファミコンもこれほどヒット商品につながらなかったと思います。

 任天堂は、このシステムの実施をサードパーティにオープン(開放)することで、ファミコンをゲーム機のトップシェアにまですることができました。

 サードパーティは自社でゲーム機本体を開発しようにも、ファミコンが強すぎて勝てないですし、ファミコンソフトを供給せざるをえなくなってしまいます。

 いわばファミコンはゲーム機の標準規格といってもいいぐらいの地位にのぼりつめたのです。

 このようにファミコンソフトの技術に関してサードパーティに使用を許可してトップシェアにのぼりつめたのが「オープン」戦略です。

 一方、ハードはどうでしょうか。

 ファミコン本体に関する技術の特許については任天堂は他社に使用許可を与えることなく独占的に実施をしました。

 ライセンス許可を与えて、ファミコンに似たハードが登場すると価格競争が生まれます。

 そうすると、任天堂もファミコン本体の価格を安くせざるをえません。

 しかし、ファミコンの価格は83年発売当初の14,800円から数年経ってもその価格がそれほど下がることなく維持することができ莫大な利益をあげることができました。

 このように、ファミコン本体については他社に実施許可を与えることなく独占的に実施して、価格競争に巻き込まれないようにするのが「クローズ」戦略です。

 このようにファミコンはオープン&クローズ戦略をとることにより、莫大な利益を得て、任天堂はゲーム会社のナンバー1の地位までのぼりつめることができました。

最後に

 以上のようにオープン&クローズ戦略を簡単に説明しました。

なお、この記事を作成するあたり、「オープン&クローズ戦略 日本企業再興の条件 小川紘一著」を参考にしています。


オープン&クローズ戦略 日本企業再興の条件 増補改訂版

 ファミコンを例に例えるとそんなに難しくないかなと思います。

 今後は、特許などの知財を権利化するにあたり、戦略なしではありえないです。

 知財を有効に活用することであらたなビジネスモデルも生まれてきます。

 そのうえでオープン&クローズ戦略はぜひしっておいたほうがいいと思います。

 ところでわたくし士業男子やまは近々開業予定であり、「FOX国際特許事務所」を立ち上げる予定です。

 わたくし士業男子やまは企業知財部経験もさり、知財戦略にも長けています。

 知財戦略で困ったり、相談したいことがあればぜひご連絡をいただければと思います。

 これまでは知財は経営と結び付けて考えることはなかったのですが、今後は、知財と経営をむすびつけたビジネス戦略が重要になっていきます。

 次に読む記事として「IPランドスケープ」についての記事もごらんいただくことをおすすめします。

>>IPランドスケープってなんだ!?現役弁理士が分かりやすく解説します

以上

開業予定の特許事務所です。お仕事の依頼があれば是非!

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