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弁理士を目指す文系出身者が知っておいたほうがいいと思う「4つ」のこと

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 僕は、とある法律事務所で働く弁理士(ツィッター@mayaaaaasama)🙈

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文系出身者だけど弁理士になって成功するかな・・・

こうした疑問に答えます。

ちなみに僕は理系出身者であり当事者ではないですが、今回の記事は弁理士業界の状況やまわりの文系出身者の状況などをふまえています。

目次

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弁理士を目指す文系出身者が知っておいたほうがいいと思う「4つ」のこと

弁理士を目指す文系出身者が知っておいたほうがよいと思うことは以下の「4つ」です。

すみません。これらはぜったいにコレ!というものではありません。

しかし、まわりを見ていたり、まわりの話を聞いているとあてはまっているかなと思います。

・商標だけで食べていくことは今後は難しい

・特許はハードルが高いが「機械系」は文系出身者もいる

・意匠が来年以降今後伸びるかも

・特許事務所よりは企業知財部の方がいい

商標だけで食べていくことは今後は難しい

文系出身者の場合、弁理士に合格すると特許事務所へ転職する方も多いと思います。

特許事務所で働く場合には主に商標弁理士として商標の権利化業務をおこなうことが多いです。

文系出身者の場合には、特許業務をやることはなく、商標の案件ばかりをやることが多いです。

商標の案件ばかりやって儲かるかというとそれは難しいかなと思います。

その理由としては以下のとおりです。

・商標は価格競争に巻き込まれている

・商標の実務はAIに置き換わる可能性が高い(というか置き換わってきている)

商標の保護対象が拡大したことにより商標の出願件数が増加傾向にあります。

 そうすると商標の仕事が増えてきているんだから儲かるんじゃないのと思うかもしれません。

 しかし、商標は薄利多売で価格競争が起きています。

 Googleで「商標出願」で検索してみてください。

 「出願手数料数千円」「調査費用0円」「全額返金対応」といったキーワードがずらりと並んでいます。

薄利多売では、どんだけ案件を処理しても売り上げが稼げない分年収もあがりません。

しかも、最近では、AI技術を用いて、オンライン上で商標登録出願ができるシステムを提供しているところもあります。

 この場合にはスピード重視で「最短〇〇分」といったキーワードも並びます。

 価格競争に加えて、時間競争もあります。そしてAIとの勝負です。

 正直勝てないです。

 商標出願の権利化業務で最も重要なところは、先行調査です。

 しかし、その先行調査が今はAI技術に置き換えられようとしています。

そんな中で商標の権利化業務をメインにスキルをのばしていくことはリスクがあると思います。

 出願件数は伸びていますが、今後は、どんどんAIに仕事を奪われていくことが予想されています。

特許はハードルが高いが「機械系」は文系出身者もいる

 じゃあ文系出身者が特許事務所で働く意味ってないの?と思われがちですがそうでもないです。

 特許の分野は主に「機械」「材料(化学)」「電気通信」の3つの分野があります。

 この中で、「機械」の分野は文系出身者も活躍されています。

 「機械系」と聞くとなんだか難しそうというイメージがわいてきますが、精密な機械だけでなく、小型の構造物も機械系の発明に含まれます。

 例えば、「イノマタ化学」の「電子レンジ容器」も機械系の発明です。


イノマタ化学 電子レンジ容器 楽ちんパック 角型 6個セット

 この電子レンジ容器は洗いやすい容器として有名です。

 タッパーには溝が形成されていて、その溝に汚れが付着しているとなかなか汚れが落ちにくいですよね。

 しかし、この容器には、タッパーに溝が形成されていないのです。

 溝が形成されていないように容器の形状などが設計されています。

 このため、タッパーの溝に汚れが付着することもなく簡単に洗い落とせることができます。

 この発明は、特許出願されており、特許権利化されているようです。

出典:特開2014-981号公報

 機械系の発明の中には、大学の理系学部にまで出ていなくても原理がわかるような発明が多いです。

 ただし、独特の特許用語を覚えたりする必要があるので経験を積まないとなれないと思います。

 とはいうものの化学系や電気通信系と異なり、文系出身者でも十分原理がわかるような発明が多いですし、担当している方も多いです。

 このため、商標で食べていけなくても機械系弁理士として活躍できることはありえます。

意匠が来年以降今後伸びるかも

 来年から意匠制度が見直されます。

 意匠権の保護対象が大幅に拡大されます。

 これまで保護対象でなかった建築物(外装、内装を含む)も保護対象に入ります。

 このことから、来年以降は意匠登録出願の件数も増加することが予想されます。

 このため、商標だけでなく、意匠についても権利化スキルを身につければ幅が広がります。

 もし、特許事務所へ転職するならば、今後意匠の権利化業務も身に着けておくのがよいと思います。

 なお、意匠法の2020年度の法改正については過去記事で詳しく書いていますので興味があればご覧ください。

>>意匠法2020年大改正を現役弁理士が徹底解説します|来年は意匠が熱い!?

特許事務所よりは企業知財部の方がいい

 弁理士に合格したら「特許事務所」より「企業知財部」の方がいいかもしれません。

 企業知財部で弁理士をとることのメリットは以下のような感じです。

・教育系の役職につきやすい

・係争業務を担当しやすい

・資格手当

 まず、弁理士の資格をとると教育系の役職につきやすく年収もアップしやすいです。

 教育系の役職とは社内の知財教育の委員長のような役職です。

 また、特許法を熟知していることから、係争業務も担当しやすくなります。

 あとは資格手当が考えられます。ただし資格手当のでないところもあると思います。

 また、企業の知的財産部に入ってそこで企業の技術を学んでいき、そこから理系の素養をみにつけて、特許事務所に特許弁理士としてキャリアを積むということもできます。

 企業知財部に入ることで、理系の素養も積めることもできます。

 文系出身者がいきなり成果主義の特許事務所に入るのは正直きついかもとも思います。

 このため、特許事務所よりは企業知財部の方に転職することをおすすめします。

企業知財部の求人はパテントサロンで自分で見つけるか、大手転職サイトから紹介を受けるかが考えられます。

 大手転職サイトとしては企業知財部に強い「DODA」あたりがおすすめです。

 >>パテントサロンの求人はコチラです

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最後に

 以上をまとめます。

・商標だけで食べていくことは今後は難しい

・特許はハードルが高いが「機械系」は文系出身者もいる

・意匠が来年以降今後伸びるかも

・特許事務所よりは企業知財部の方がいい

 弁理士は理系出身者の資格といわれていますが、文系出身者もばりばり活躍していますし、取る価値は十分あるかなと思います。

 僕のブログでは、弁理士試験の勉強方法についての記事を書いていますので次に読む記事としてこちらをご覧いただければと思います。

>>弁理士試験のおすすめの勉強方法を紹介します。この方法で1年弱の勉強量で合格しました。

以上

開業予定の特許事務所です。お仕事の依頼があれば是非!

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