弁理士試験

弁理士試験に受験資格はないけれど理系が有利な話

更新日:

 僕は、とある法律事務所で働く弁理士(ツィッター@mayaaaaasama)🙈

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弁理士試験って受験資格あるのかな・・・
弁理士試験って理系が受けても受かるものなのかな?法律系だし・・・

こうした疑問に答えます。

目次

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そもそも弁理士試験とは!?

そもそも弁理士って何!?

 弁理士は、特許、実用新案、意匠、商標といった知的財産に関するスペシャリストです。

 例えば、弁理士は、これらの知的財産を権利化するための手続きをクライアントに代わって行います。

 弁理士は業務独占資格であり、弁理士の資格をもっていない者がクライアントに代わって知的財産を権利化するための手続きを行うことはできません。

このため、弁理士は、他から参入がおきにくく、資格をもち、スキルも備えていれば食いっぱぐれることもなく、安定して働ける仕事ですし高収入も見込めます。

弁理士試験には「短答試験」「論文試験」「口述試験」の3つの試験があります。

 ここでは、それぞれの試験の詳細を簡単にお話しします。

「短答試験」難易度☆☆☆☆

 ※毎年5月下旬に行われます。

 ※マーク式の試験で5つの選択肢から正解を1つ選びます。

 ※出題分野は「特許実用新案法」「意匠法」「商標法」「条約」「不正競争防止法」「著作権法」の6つです。

 ※合格ラインとして最低6割の正答率が必要です。

 ※合格すると2年間免除されます。

合格率は約20%と低めであり、最初の難関です。

「論文試験」難易度☆☆☆☆☆

 論文試験は必須科目と選択科目の2つがあります。必須科目は7月上旬に、選択科目は7月下旬に行われます。

 必須科目は特許実用新案法、意匠法、商標法の3つに分かれています。

 これらのそれぞれの合格基準点を満たさないと合格できません。

 

 選択科目は以下の選択肢の中から1科目選択して受験します。

 問題形式は大学受験の2次試験のようなイメージです。

 1.理工I(機械・応用力学) 

 2.理工II(数学・物理)

 3.理工III(化学)

 4.理工IV(生物)

 5.理工V(情報)

 6.法律(民法)

 ただし、修士以上の方は選択科目試験の免除を受けられます。

 必須試験も選択試験も合格すると2年間免除されます。

「口述試験」難易度☆

 ※毎年10月中旬あたりに行われます。

 ※「特許実用新案法」「意匠法」「商標法」の3つについてそれぞれ試験官による口頭試問を受けます。

※もしわからなくなっても試験官が助け舟を出してくれることが多く、合格率は100%に近いです。

 ※時間通りに全ての口頭試問に答えられれば合格であり、3つのうち2つ以上合格であれば、OKです。

 難易度としては「論文試験(必須)」>「短答試験」>>「論文試験(選択)」>>>>>「口述試験」といった感じです。

弁理士試験に受験資格はありません

弁理士試験って受験資格があるの!?

本年度の弁理士試験では、受験資格は以下のように書かれています。

弁理士試験は、学歴、年齢、国籍などによる制限は一切ありません。

他の士業の試験では、受験資格に学歴や実務経験、あるいは他の国家試験に合格していることが必要であったりします。

例えば、社会保険労務士の場合には、学歴、実務経験のいずれかにおいて特定の条件を満たしていなければ受験することができません。

社会保険労務士に限らず、受験資格として一定の基準を設けている士業は多いです。

これに対して弁理士の場合には受験制限は一切ありません。

極端なはなし、中学生でも受験できますし、日本人でなくても外国籍の方でも受験することは可能です。

弁理士試験は、そういう意味ではとてもフェアな試験であり、誰もがこの資格を手に入れる権利をもっています。

弁理士の資格をもち、さらに1~2年でスキルをみにつければ、普通のサラリーマンでは得られないような収入や、自由な働き方をえることができます。

そういう意味では人生一発逆転の要素が大きい資格かなと思います。

受験資格はないけれど理系大卒が有利です

弁理士資格は受験制限が一切なくどなたでも受験することができます。

ただし、理系大卒が有利な試験です。

さきほどお話しした弁理士試験の論文の選択問題をもういちど見てみます。

選択科目は以下の選択肢の中から1科目選択します。

 1.理工I(機械・応用力学) 

 2.理工II(数学・物理)

 3.理工III(化学)

 4.理工IV(生物)

 5.理工V(情報)

 6.法律(民法)

 選択肢の6つのうち5つまでは理系科目です。

僕は有機化学出身なので「3.理工III(化学)」があてはまります。

理系学部卒は1~5のいずれかに自分の専攻学部があてはまっていると思います。

試験問題の内容は、大学1~2年で学ぶ基礎的な内容です。

本年度の試験問題を抜粋します。(化学)

引用元:https://www.jpo.go.jp/news/benrishi/shiken-mondai/document/h30ronbun-sentaku/t3_32.pdf

実際に解いているとわかりますが、復習しないと難しいですw

自分の専門だからとたかをくくって勉強しないと論文の選択で落ちてしまいますよ。

化学なら「物理化学」「有機化学」「無機化学」の3つです。

入門書をもう一度復習して過去問を解いていくことをおすすめします。

文系の場合には、民法の問題がでます。

これは論文試験(必須)の事例問題と同じような問題であり、対策が必要かなと思います。

7月上旬に論文試験の必須問題があり、7月下旬に論文試験の選択問題があるので、選択問題の対策にかけられる時間は3週間くらいしかありません。

もし大学に行っていなかったり、法学部以外の文系の方はこの3週間の間で未知なる学問の試験勉強をしないといけません。

0からだと正直難しく、1年くらい前から短答、論文必須、論文選択を3つ並行させながら試験勉強しないといけないことになります。

そうすると短答、論文必須にかける時間の確保も難しく合格率が低くなってしまいます。

これに対して、理系学部の方は、大学時代にすでに学んでいることもあり、3週間あれば対応可能なケースが多いです。

このため、7月上旬までは短答、論文必須にあてる時間を十分に確保でき、合格しやすいです。

弁理士試験は受験資格がないですが、理系学部卒のかたにとっては有利な試験といえます。

弁理士試験は理系の院卒生が圧倒的に有利である理由

短答試験と論文試験の必須だけでも難しいのでできれば論文試験の選択はパスしたいものです。

実は、弁理士試験の論文試験の選択試験を免除する方法があります。

僕も弁理士試験の論文試験の選択試験は免除でした。

免除のためには条件があります。条件は以下のとおりです。

1.修士・博士・専門職学位に基づく選択科目免除資格認定を受けた方

2.特許庁が指定する他の公的資格を有する方

ポイントは、「1.」であり、理系の院卒の方はほぼ免除できます。

必要なのは、以下の5つの書類です。

「1.選択科目免除資格認定申請書」

「2.学位取得証明書」

「3.大学院成績証明書」

「4.指導教授又はこれに準ずる者の証明のある学位論文概要証明書」

「5.修了要件証明書」

※博士課程取得者は「3.」「5.」が不要。修士課程取得者は「5.」が不要。

これらの書類の様式はコチラのサイトからダウンロードできます。

論文試験の選択の免除をうけるためには研究室の指導教官のサインが必要です(「4.」。

僕は、指導教官にサインをもらうためにわざわざ研究室に行きました。サインをもらったら書類一式を特許庁に送って完了です。

そのあと、正式な免除をうけられる旨の通知がきますのでまちましょう。

手続きは面倒ですが、1日あれば終わりますので是非活用した方がよいです。

論文の選択問題の対策は面倒ですし、意外と難しいです。

一方、特許庁が指定する他の公的資格をもっていても免除が受けられます。

対象の公的資格は、「一級建築士」「第一種電気主任技術者免状の交付を受けている者」「第二種電気主任技術者免状の交付を受けている者」「薬剤師」「電気通信主任技術者資格者証の交付を受けている者」「情報処理安全確保支援士合格者」「情報処理技術者試験合格者」「司法書士」「行政書士」です。

法律をマスターするには「論理的思考力」が重要です

理系なのに法律を勉強するのって大変そうだな・・・

意外かもしれませんが、法律を勉強する場合、文系よりも理系のほうが向いています。

弁理士試験では法律の丸暗記で対応できるかと言えばそうともいえません。

特に論文試験の必須問題の事例問題などは丸暗記ではたちうちできず、論理的な思考力が求められます。

論理的な思考力は理系のほうが圧倒的に身についていると思います。

実際に、出身校系統別をみてみると、理工系が82.3%であるのに対し法文系は12.7%であり、だんとつで理工系です。

このため、理系なのに法律マスターできるかなあとネガティブになる必要はありません!

むしろアドバンテージがあります。

弁理士試験に短期間で合格するための勉強法

以上のとおり、弁理士の受験資格は制限がないですし、誰でも受けられますが理系の方が有利です。

特に院卒まで行った方ならアドバンテージが大きすぎると思うので是非受けてみるのがよいと思います。

このブログでは弁理士試験に短期間で合格するための勉強法を紹介していますのでこちらもあわせてご覧いただければと思います。

>>弁理士試験のおすすめの勉強方法を紹介します。この方法で1年弱の勉強量で合格しました。

また、弁理士試験では短期間で合格するためには通信講座をうけるのがベストです。

通信講座って高そうと思いますが、「資格スクエア」なら大手予備校の価格のほぼ半額(¥253,000)で受けられ、質・ボリュームともよく、これ一本で試験勉強できます。

資格スクエアの弁理士講座は「こちらのサイト」から申し込みできます。また、こちらのサイトから資料請求もできます。

資格スクエアが買いである理由はこちらの記事でも書いていますのでよければご覧ください。

>>弁理士試験に資格スクエアは「買い」である理由

短期間で資格をとるためにはフットワークを軽くまずは動くことが重要です。

即行動と正しい方向で努力してそれを継続すれば合格に道は近いです。

以上

開業予定の特許事務所です。お仕事の依頼があれば是非!

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