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特許相談で多い質問をまとめてみた|現役弁理士が回答します

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 僕は、とある法律事務所へ働く弁理士🙈

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 先日僕に特許相談の依頼があり、発明者の方と相談させて頂きました!きっかけはツィッターを見て相談させて頂いたとのことでSNSで集客も可能ないい時代になってきたなあと思いました!

発明者は今回の特許出願が初めてのようでした。特許をとるための方法やかかる費用など様々なことについて質問を頂きました。そのような質問は特許事務所でクライアントからうける質問とほとんど似ています。

そこで今回は「特許相談で多い質問をまとめてみた|現役弁理士が回答します」というタイトルでお話ししたいと思います。

今回の記事は、

「特許をとりたいんだけど、どうやって取ればいいのだろう・・・」

「面白いアイデアを思い付いたけど特許をとる意味ってあるのかなあ・・・」

と悩んでいる方にご参考頂ければと思います。

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  特許相談で多い質問をまとめてみた

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特許相談で多い質問をまとめてみると以下のとおりとなります。

・どうすれば特許をとれるの!?

・特許をとっていいことあるの!?

・特許をとるために必要な予算はどのくらい!?

大きく特許を取るための方法、予算、特許をとる意味の「3つ」です。以下、詳しく説明していきます。

 どうすれば特許をとれるの!?

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特許をとりたいと思っている方が一番気になるのは「どうすれば特許をとれるのか」であると思います。

これについて、(1)まず特許をとるためのフローを以下に下記の図を用いて簡単に説明し、(2)次に特許をとるためのポイントについて説明します。

(1)特許をとるためのフロー

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引用元:https://www.jpo.go.jp/system/basic/patent/index.html

まずは、特許の申請に必要な書類を特許庁へ出願します(特許出願)。このとき、特許庁に特許を受けられるかどうか審査をしてもらうための請求をします(出願審査請求)。出願審査請求をすると、審査官が発明に特許性があるかどうか審査をします。

この時、審査官によって特許性があると認められると、特許を受けることができます(特許査定)。このとき、特許出願人(特許申請者)は、特許の登録のために必要な登録料を特許庁へ納付します(登録料納付)。そして、これにより、特許権が発生します(設定登録)

一方、審査官が発明に対して特許性が認められないと判断した場合、その理由を記載した通知書を特許出願人(特許申請者)に通知します(拒絶理由通知)。ここで、この拒絶理由通知がきた場合に、必ず特許が認められないというわけではありません。出願人は、この拒絶理由通知に対して反論できる機会が与えられます。そして、この拒絶理由を解消したいのであれば反論します(意見書・補正書の提出)。この反論により、審査官を説得することが可能であれば、拒絶理由は解消し、特許を受けることができます(特許査定)。一方、それでも解消しなければ拒絶理由が維持されます(拒絶査定)

また、特許出願してから1年6月後に発明の内容が書かれた書類(特許明細書)が公開されてしまいます(出願公開)。特許を取るためには、発明の内容を公開する必要があります。このように、特許をとるためには、本来であれば秘匿したい発明が知られてしまうというリスクがあるということも知っておいた方がよいです。

ただし、弁理士に依頼すると、ノウハウとして秘匿した部分を隠しながら、効率よく特許をとることができます。このため、個人で出願するよりも弁理士を利用して出願するのが理想です。

(2)特許をとるためのポイント

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では「特許をとるためのポイント」についてお話しします。それは以下のとおりです。

・新規性、進歩性をクリアできるようにすること

・類似した発明がすでに知れ渡っていないか調査すること

 (新規性、進歩性をクリアできるようにすること)

上述の「特許を取るためのフロー」で説明した通り、審査官は発明に対して特許をとるべきかどうか審査をします。ここで、審査官は、審査において、発明に新規性、進歩性があるかどうかをチェックします。ここで新規性、進歩性って何と思われる方もいると思うので簡単に説明します。

新規性とは、発明がすでに知られている技術と同一のものではないことをいいます。

進歩性とは、発明がすでに知られている技術に基づいて、簡単に成し遂げることができたものではないことをいいます。

新規性は「客観的」に判別できるのに対して、進歩性は「審査官の主観(心証)」によって判別できる点で異なっています。このため、新規性のハードルは低く、進歩性のハードルが高いことが特徴です。

例えば、ボール径が異なる3つの芯(0.3mm、0.5mm、0.7mm)が搭載された1つのペンを発明したとします。これは、従来知られている3色ボールペンと同じメカニズムですが、ボール径が異なるものを1つのペンに搭載したという点で従来知られていなかったとします。そうすると、この発明はすでに知られている技術と同一のものではないので新規性はあります。しかし、従来知れれている3色ペンと同じメカニズムであり、色が異なる芯をボール径が異なる芯に置き換えただけであり、誰でも容易に思いつくものである印象を受けます。そうすると、審査官は、簡単に成し遂げるものという印象を抱き進歩性については認められないことになります。

このように発明に特許をとるためには進歩性をクリアすることが最重要であり、この点をクリアできるように弁理士と相談しながら練り上げる必要があります。

・類似した発明がすでに知れ渡っていないか調査すること

更に、類似した発明がすでに知れ渡っていないか調査することも重要です。従来技術と全く同じものを特許出願しても特許がとれる可能性は極めて低いです。また、予め調査しておくと、類似した発明と差別化できるポイントを知ることができ、そこを強調すれば特許をとりやすくなります。調査は、発明者が単独ですることも可能ですが、ここは弁理士にお願いしてしっかりと類似したものがないか調査してもらうことが理想です。

 特許をとっていいことあるの!?

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次に、「特許をとってどういういいことがあるのか」についてお話しします。特許とをとることで重要なことは「競合相手にまねされないこと」です。他にもありますが、これが一番重要です。

特許をとった場合に、特許製品と類似したものが競合相手により販売されていた場合、その行為を禁止させる(差し止めする)ことができます。そうすると、競合相手は販売できないばかりか、それを製造する設備も使うことができなくなったりするので相当の打撃を受けます。このように、特許をとると自分のビジネスを相当有利に進めることができ、それにより莫大な利益を生み出すことができます。

もし競合相手がどうしても販売したいとかそういう理由があればそれに対する報酬としてライセンス料を貰うこともでき、この点でも利益を生み出すことができます。

 特許をとるために必要な予算はどのくらい!?

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次に、「特許をとるために必要な予算」についてお話しします。ここでは、特許を出願してから設定登録するまでの予算を想定します。

予算は、発明の内容によって異なりますが、弁理士を使うのであれば60~100万円ほど見積もったほうがよく、弁理士を使わず自分で対応するのであれば20~30万円みつもったほうがよいです。

予算は、弁理士の手数料と、特許庁に払う手数料の2つに分かれます。弁理士の手数料については、特許申請に必要な書類を作成するための手数料と、拒絶理由を通知されたときの意見書・補正書の作成手数料です。これらを合算すると40万円ほどはかかると考えた方がよいです。

一方、特許庁に払う手数料は、出願料(¥14,000)、審査請求料(¥138,000~)、特許料(¥6900~)の3つがかかります。このため、大体20万円~30万円は見積もったほうがよいです。

 最後に

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以上のとおり、特許相談で多い質問をまとめました。他にもいろいろと聞きたいことがあると思いますが、その時は、私の方にまでお気軽にメール(yamatenisan@gmail.com)かツィッターDMを頂ければ即答します。また、こういうアイデアがあるんだけど特許をとれるかなあというご相談も受け付けています。テレビ電話でもお会いしてお話ししながらでも構いません。お気軽にご連絡を頂ければと思います。

また、このブログでは特許明細書について簡単に説明した記事を作成していますのでご参考頂ければと思います。

【特許】特許明細書についての超分かり易く解説する


以上

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