とある士業の知的な日常

弁理士ブロガーです。勉強法、文章術、英語、特許、美容、資格、読書を主に紹介するブログです。何かあればyamatenisan@gmail.comまでお願いします。

零細の壮絶ブラック特許事務所に2年間勤めてきたときの話(カラーバージョン)

僕は、とある法律事務所で働く士業男子🙈

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月曜日からしばしば土曜日までスーツ姿に着替えて、オフィスデスクに着席し、

ほぼ同じ姿勢で、パソコンに向かい、無表情で、文章を作成する仕事に従事します…

僕は、

現在、そこそこ大きめの法律系事務所に勤め、士業ライフを満喫していますが、

そこまでに至る経歴は壮絶なものでした。

その経歴の中で、

僕は、

丁度、今から2年ほど前に、

関西にある、零細の法律系事務所を退職しました…

 

その退職した法律系事務所は、

なんと、

入所してから1年以上勤めてきた所員(秘書を除く)の数が、

100人中8人…

 

僕はそこに2年間勤めてきたので、

その光栄な8人のうちの1人となったのです…

 

なぜ、それほど人が次から次へと辞めていくのか…

それは、

これからのお話を読めば

自ずとわかっていただけると思います。

 

大体、一般的な零細ブラック企業というのは、

松本人志が生み出す不条理ワールドであり、

独裁者と、その独裁者に従う貧民で構成された共産国家でもあり、

占領者と、その崇拝者と、その下で働く奴隷で構成されたマッドマックス怒りのデスロードのような世界でもありますが、

この事務所もそのような類です… 

これは、日本社会という大きな集団から完全に閉ざされて見えない小さな社会でのお話しです…

 

目次です。

転職エージェント…

 僕は、この零細法律系事務所に勤める前に、また別の法律系事務所に勤めていました…

 しかし、その法律系事務所も壮絶ブラックでした…そこに、僕は3年間勤めてきました…ここにいてももうこれ以上得ることもないし、その時に僕はとある士業の資格も取得したことだし、ホワイトな環境で、しかもスキルアップができる環境に移りたいと思い、転職を決意しました。

 しかし、法律系事務所はブラックが多いということを僕は知っており、僕は、また変な法律系事務所に移ることになるのだけは絶対に避けたかったので、ここは、そういう実情に精通した転職エージェントに頼もうと決めました…

 そして、インターネットの広告で見かけ、規模もそこそこある転職エージェント会社に募集をかけました。まずは、僕は、その転職エージェント会社のエージェントと、喫茶店で軽く面接をしました。

 実際に会ったエージェントは、スキンヘッドのおじさんで何か親しみやすそうな方でした…なんか百田尚樹に似た容姿でした…

 僕は、そのエージェントに、特に、ホワイトな環境で、スキルアップができる法律系事務所を紹介してほしいと頼みました…

 すると、そのエージェントは、小規模ながらもアットホームな雰囲気で、事務員の定着率もよく、関西で指折りの実力者である高齢の所長自らワンツーマンで指導してくれる関西の法律系事務所があると話してきました…

 そのエージェントは、めっちゃその法律系事務所を推します…

 しかし、その法律系事務所の名前は、聞いたこともないような名前です。不安です…

 いや他にいい事務所ないですかと僕が言っても、そのエージェントは、結局その法律系事務所を推します…

 そして、そのエージェントは、それ以外の法律系事務所は、ああいう理由でだめだとかこういう理由でだめだとかめっちゃ否定します…しかし、その法律系事務所についてはネガティブなことは一切言いません…そのエージェントは、その事務所にとにかく面接を受けたらどうだとまで言ってきます…

 僕は、このエージェントのその法律系事務所のごり押しに違和感を覚えました…しかし、そこは、定着率もいいようだし、経験豊富なベテラン所長に指導も受けられるからスキルアップもできそうです…

 そこで、僕は、エージェントの言う通り、その法律系事務所に履歴書等を送り、面接に行くことになりました…

面接してきた…

 今回面接で会うのは、所長と副所長のお二人。規模が小さいだけにいきなりナンバー1とナンバー2との面接です。

 僕は、秘書に案内された応接室で待機し、しばらく所長と副所長の二人が来るのを待っていました…どんな人だろうか…写真も見たことがありません…緊張で一杯でした…

 すると、所長と副所長が姿を現しました…

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 所長は、小柄で杖をついて歩いてそうなお爺ちゃんで、副所長は、目がぎょろっとして、大柄で気難しそうな寡黙なおじさんでした…

 なんか、この所長と副所長のアンバランスな組み合わせに凄い違和感を感じました…

 なんだろうこの組み合わせの違和感…

 なんか、この組み合わせって、

 ああ

 あれだ…

 ドラクエ4の最初のボスである、ピサロのてさきと大目玉…

ピサロのてさきと大目玉があらわれた!?

 ピサロのてさきが小柄な爺ちゃん所長で、大目玉が目玉がぎょろっとした大柄な副所長…

 やっていけるのか…こんなところで…

 初見のイメージでは不安でいっぱいでした…

 しかし、そのとき話してみたときは、決して、敵ではなく、魔物ではなく、なんか感じのよさそうな人達でした…

 めっちゃフレンドリーでした…

 そして、もう地元の京都の話などの雑談で僕ら3人は意気投合し、その場で内定を頂き、所長からは、じっくり丁寧に仕事を教えてくれるとまで言ってもらいました。

 こんな気さくな所長と副所長の下だと、事務所内もまったり雰囲気だろうし、指折りの実力をもつ所長自ら教えてくれるんだからストレスなくスキルもめりめり上がっていくだろう…

 僕はこの法律系事務所でやっていこうと決めました…

 しかし、この法律系事務所に実際に入ってみると…

 やはり彼らは魔物でした…

エージェントはとんでもない魔物…

 ここは、離職率がとんでもない事務所なのです…後で聞いた話ですが、あのエージェントは、離職率が桁違いに高いこの事務所を積極的に勧めて、紹介料をがっぽりと稼いでいるらしいです。次から次へ人が辞めていくので、事務所もまた人を雇わざるを得なくなります。そうすると、人を雇うために、事務所もこのエージェントに紹介された転職希望者を雇っていくというわけです…

 日本社会から隔離されたこのわけのわからない事務所に、エージェントは次から次へと無慈悲に転職希望者を連れて行く魔物だったわけです…

 それは、ドラクエ4で、イムルの村の子供たちを、大陸から隔離された湖の塔に潜むピサロのてさきの元へ拉致するように…

 僕もまた、エージェントのハゲに騙されました…

 そして、何度もいいますが、やっぱり所長と副所長は、魔物でした…

 しかし、それだけではありません…

 この事務所には、さらにピサロの手先よりも大物のボスが潜んでいるのです… 

初日で裏ボス登場…

 入所日。まずは、事務所の人たちに挨拶をしました…秘書は、ほぼおばちゃんでした…まあがっくりしましたがそこは仕方がないです…

 そして、笑顔の所長に呼ばれて、今日から頑張ってくれと念押しされました…僕は、その時やる気で一杯でした…

 しかし、この事務所のレイアウトに違和感を感じました…

 所長のスペースよりもはるかに大きなスペースがあるのです…スペースというかそれはもう一つの部屋です…おそらく2Kくらいの部屋です…そして、そのスペースの中には、裁縫グッズとか、アイロンとか、ファッションカタログとか、法律とは無縁といえるものがあちこちとおいていました…

 何だ?この部屋は?

 と不思議に思っていると、のっさのっさと婆さんが姿を現しました…

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 その婆さんは、小柄ながらも、何か首に重たそうな真珠のネックレスをぶら下げており、

 浪速の商店街かどっかで売っているようなド派手な花柄の衣装を身にまとい、

 横柄な出で立ちで、

 見た目80歳くらいであり、橋田寿賀子が茶髪になったような容姿をした、

 なんか見た目からしてもう関わりたくないような婆さんでした…

 後で、僕はその婆さんに恐る恐る挨拶に行くと、

 その婆さんは、初対面でいきなり、

 「あんたさっき挨拶せえへんかったやろ~」

 と厳しい口調で激高されました…

 うわああああああ

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これからこの婆さんと関わらなきゃいけねえのかよ…

まずはここで絶望が始まりました…

 この婆さんこそ、この事務所の大ボスです… 

 その婆さんは、所長の夫人ですが、所長もこの夫人には抵抗できないようです…まさに所長はピサロのてさき…

 そして、この婆さんは、総務をやっているらしく、あの広すぎるスペースは、所長夫人のスペースだそうです…

 それに対して、副所長のスペース…

小さすぎる…

それに副所長には、ほかの所員と違ってパーティションで区切られているけど、

パーティションの高さが、

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低すぎ…

副所長でしょ?この方…

50代の大ベテランでしょ?

何でこんなに低いの…

丸見えだよこの人…

なんか

泣けてきた…

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裏ボスの罵声…

そして、僕は早速所長に呼ばれて、初仕事を任せらます。ここでの初めて担当する案件…しっかり頑張ろうと思い取り組みました…

その矢先、僕の席の背後から、あの婆さんが、

電話で何か罵倒する声が聞こえます…

どうやら電話先の相手は、取引先の銀行員相手のようです…

しかし婆さんの罵倒は止まりません…

そして、

「そんなんやからお宅の銀行はちっこいままやねん!」

もう丸聞こえです…

なんだ?この事務所は…

もう

仕事に集中できねええ

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裏ボスのとんでも行為…

ようやく、電話も終わったようです…

僕は仕事に集中しようと集中力を高めます…

すると今度は、

婆さんの部屋から

掃除機の音が…

婆さん…

もう勘弁してくれ…

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更に婆さんの破天荒な振る舞いは続きます…

僕はトイレに行きたくなり、トイレに向かいました…

僕は、僕の席から、トイレに行くには婆さんの広いスペースの傍を通らなくてはいけません…

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 そこで、

僕は通りたくないのですが、

トイレに行くために、婆さんの部屋の傍を通りました…

すると、

婆さんは

よく見ると、

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首にストップウォッチをぶら下げています…

これは、所員が席を立って、トイレに入り何分で戻ってくるかを測るためのようです…

どうやら僕は徹底的に婆さんに監視されているようです…

そして、ちょっとでもトイレから出てくるのが遅いと、

「あんた遅いやないかさぼってるんか?」

いちゃもんをつけられます…

もう

神経がめいります…

まさかデスピサロがいるなんて…

そして、この婆さんは

自分の部屋で総務の仕事の傍ら、裁縫したりファッションカタログを読んだり好き放題しています…

何か、この婆さんの生活を満たすために、僕ら所員は奴隷のように働かされている…

まさにこの婆さんは、デスピサロです… 

初日に僕はこれだけのパンチを食らったのですが、

そのトンデモ具合はまだまだ続きます…

ホイミン…

 この法律系事務所の中で、法律の実体的な仕事をするのは、所長と、副所長と、30代前半の若手の男性と、僕の4人…

 この30代前半の若手の男性は、見た目がメタボぎみである…何かこういう事務所特有の仕事ばっかりしていた運動していないような感じの人に見える…

 彼も魔物なのか…

 彼の席は、丁度僕の席の右隣だ…

  入所日に、僕はとまどいながら彼に話しかけると、

 「一人で寂しかったんですよ~是非仲良くしてください!」と

 「経験豊富なんですね。ぜひ色々教えてください!」

 めっちゃ人懐っこい…

 よかった…どうやら彼は

 魔物でないようだ…

 彼は年下であり、経験年数も僕の経験年数より小さいから平身低頭だ…。

 そんな彼が、僕にぜひなかまにしてくださいといいたげな様子である…

 ん?

 これは…

 あれだ…

 所長がピサロのてさきで、副所長がおおめだまならば、

 彼は、

 ホイミンだ…

 彼もなんか見た目魔物そうだけど、悪い魔物ではなさそうだ…

 そして、僕に

 なんとホイミンが仲間になった…

 

ホイミンとの昼ごはんで…

 僕とホイミンは、入所日の昼ごはんを一緒に過ごしました…

 ホイミンは、すでにこの事務所にやってきて2年くらいたつそうです…先ほどお話ししたとおり、この事務所では、入所してから1年以上勤めてきた所員(秘書を除く)の数が、100人中8人…そうすると、この事務所に2年いるということは相当すごい方…

 そんなホイミンが、この事務所で所長と所長夫人とうまくやっていくコツのようなものを僕に教えてくれました…

 それは、所長と所長夫人と一緒にランチにいくこと、そして所長が帰るまで事務所にいること、所長夫人に気配りができるようになることでした…

 え?

 仕事の能力とか全然関係ねえじゃねえかああああああ

 

 僕はなんであんなに頑張って資格もとったのにこんなとこ来たんだろう…

 なんか

 泣けてきた…

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そして、所長か所長夫人に嫌われると、仕事を一切回してもらえなくなるらしい…

かつて在籍した多くの人は、仕事を回してもらえず辞めていったそうです…

副所長はただそれをぎょろっとした大きな目で眺めるだけ…

初日にいきなりこんなプレッシャーですか…

気がめいるわ…

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なんとホイミンが…

そして、午後からまた仕事です…

とにかく僕はここに何年いられるかわからないけど、ここで頑張ってスキルを上げようと思いました…

さあ、レッドブルも飲んだし、

さあやるかと思って、

ふと右隣のホイミンを見ると、

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え?

なんと、

ホイミン…

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寝てる…

おそらくキーボードをたたいているうちに眠ってしまったのだろう…

確かに昼ごはん食べた後は睡魔というラリホーが襲ってくるけど、

寝ると、所長や

婆さんが

黙っていないよ…

やばいよ…

婆さんが

巡回してこっちにやってくる…

僕はことの成り行きを恐る恐る見守っていると、

婆さんがこっちにきそうな気配をホイミンは感じたのか

なんと起き上がり、

正常運転…

入所日の彼は終始こんな感じでした…

そして翌日も翌々日も…

僕は、

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わけがわかりません…

しかし、この事務所は売上とか仕事をどんなけこなしてるのかは関係なく、

ただ所長と所長夫人に気に入られれば居させてもらえるようです…

そして、ホイミンは

こんなブラック事務所で

ねるというとんでもない博打を起こすのですが、

上手くかわしているのか、

それとも所長と所長夫人は見て見ぬふりをしているのか

わかんないですが、

とにかく所長と所長夫人に気に入られているようで、

なにもおこりません…

そして、始終寝てる彼からはなにも生み出されません…

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なんだこりゃ!?

 

もうわけがわかんねえ

ただ…

彼は、ホイホイ眠る…

そういう意味でも

ホイ眠だよ… 

ワシの精密機械になれ…

  僕は所長から与えられた書類の作成を終えたので、書類を所長に提出しました…

 所長は相当チェックに厳しいと聞きます…

 僕は恐る恐る所長のチェックの成り行きを見守っていました…

 そして、所長自ら書類が僕に渡されました…見てみると、1字1句細かく見られています…

 書類は大体20頁ですが、もう所長の赤鉛筆の書き込みがいたるところに書かれています…

 僕は、この事務所に来る前にもうすでに3年の経験年数があり、前の事務所でもチェックなしでクライアントにて書類を提出していたので多少の自信があったのですが、もう僕の文章はめったうちにされました…

 もちろん、誤記や「てにをは」などの修正は必要ですが、なんか所長の独特の表現に書き換えられていました…それが何か法律的に有効なのかはよくわかりませんが…

 そして、僕は所長に打合せ室に呼ばれて、マンツーマンで指導を受けました…そこで、所長に言われたのが、「わしの精密機械になれ」ということでした…

 所長が書く表現、文章構成を一字一句完全にコピーしろというものです…

 そして、その表現がずれていたり、文章構成が上手くなかったら何度もやり直しです…前の事務所では所長のチェックなしで通ったものが、この事務所では10回以上チェックを受けたりしていました…そして、チェック回数が増えるごとに所長のイライラ度も増していきます…

 もうこれは気がめいります…

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 しかし、僕はスキルアップのために、必死でこの作業を2年間勤めてきました…今思うとぞっとします…もう二度とやりたくありません…

 そのとき、僕は

 ピサロの手先の手先でした… 

所長と所長夫人とのランチタイム…

  所長は、書類を小説のように作品ととらえています…なので、書類が法律的に体裁が整ってても、それでは満足せず、素晴らしい作品ができるために何度もやり直しさせられます…売上とかそういうのは度外視です…

 なので、一日の仕事はいい作品を完成させるために何度もやり直しをする作業です…

 そして、その合間の50分ののラインタイム…これが解放の時間のように思えますが、この時間は、所長と所長夫人に呼ばれて僕はホイミンとともにランチに行かざるをえません…

 正直、1日でこれが一番きついです…

 所長と所長夫人は仲がいいわけでないのに、一緒にランチに行きます…なので、僕らは、ランチの間、機嫌の悪い所長と所長夫人のご機嫌気取りをしないといけないのです…

 そして、ホイミンはそういうところがべらぼうに上手い…

 まさに彼は所長と所長夫人を癒す存在…

 やはり彼は傷ついた味方にホイミを唱えるホイミスライムです…

 それに対して、僕はそういうご機嫌気取りが上手くできず終始無言…とりあえず相槌をうっとき、なんか退屈そうに見せないように笑っておく…

 何も発せず、僕はその場で彷徨っています…

 彼がホイミンなら僕は

 さまようよろい…

 そして、ランチの間に、婆さんから説教されることもあります…

 もちろんランチは自腹…

 もう勘弁してくれ…

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 これが2年間続きました…

所長が帰るまで帰れま10…

 一応事務所の表向きの定時は夜6時となっていますが、定時退社したことはほとんどありません…なぜなら、副所長もホイミンもみな所長が帰るまで残っているからです…そして、定時に帰ったりすると、所長は翌日むっと機嫌が悪くなります…それが続くともう事務所にいられない…それで次から次へと人が辞めていったのです…

 所長はもう還暦をとうに超えているのですが、体力はばりばりあります…そして毎日夜10時くらいまでいます…たまに早く帰るときもありますが、早く帰ると副所長が所長に告げ口します…

 そうすると僕たちは夜10時までいなければいけません…もう夜8時くらいには「頼む所長帰ってくれ…」と願いますが所長はなかなか帰ろうとしません…そしてふと右隣を見ると、

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やっぱり寝てる…

 なんで

 なんで

 僕だけこんなに仕事しないといけないんだ…

 泣けてきます…

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これが2年間続きました…

副所長との飲み…

 たまに副所長が、僕とホイミンを飲みに誘います…その飲みの話のほとんどが、

 現所員又は過去の所員の不幸話です…

 とある秘書は、今所長夫人と仲が悪いからもうすぐ辞めるとか、過去にいた所員は、こういう理由で辞めていったとか、もうそんな話がほとんどです…

 どうやら所長はそういう他人の不幸話をお酒の肴にして楽しんでいるように見えます…

 正直、全然楽しくありませんでした…

 

 こんな感じで、僕はこの法律系事務所を2年頑張ってきました…それはやはりこの所長の下で指導を受ければ必ず腕がつくだろうという目論見があったからです…しかし、2年くらい経過しようとしたとき、僕はもうこの事務所に限界を感じて退職しました…それには決定的な出来事があったのです…そのお話は後編で…

 事務所での1日のスケジュール

 この事務所での1日のスケジュールは、大体こんな感じでした…

 9:00~12:00 書類作成か書類修正

 12:00~13:00 所長と副所長とホイミンとランチ

 13:00~22:00 書類作成か書類修正

 スケジュールは、すごく単純です。1日の仕事は書類を作成するか、作成した書類を所長に指示されて修正するかのどれかです。それが1日の約半分を占めます。そして、その合間にランチです…

 これを2年間よく続けてこれたなとブログを書いている今、自分でそう思います…

 あの時の自分を、ほめてあげたいです…

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 最悪の1日が…

 こんなスケジュールで毎日を必死に頑張ってきたのですが、ある日異変が起きました…なんかそれは不幸の積み重ね…というか連鎖でした…

 早朝の掃除当番…

 当番制で、毎週月曜日の早朝に事務所内を掃除する番が僕にも回ってきました…僕は、その掃除のために、朝早く事務所にやってきました…誰もいませんでしたが、それからしばらくして婆さんがやってきました…僕はもうめんどくせえなあという気持ちでいっぱいでした…

 この掃除は、事務所内にある掃除機で事務所内のフロアを掃除します…僕は一通り事務所内のフロアを掃除して、掃除機を元においてあった場所に戻そうとしました…

 すると、婆さんが、指をさし、「ちょっとあんた、掃除機ここにおいといて」と言ってきました…ここにおいてと指をさしたところは、人が通る通路のど真ん中です…おそらく婆さんがまた使うのだろうと思い、僕は言われたとおりに置いておきました…

 婆さんがキレる…

 するとしばらくして婆さんが、腸が煮えくり返ったような顔立ちで僕の方にやってきて、

「あんた、掃除機こんなとこおいてたら邪魔やろうがああああ」とキレてきました…

 え?

 へ?

 は?

わけがわかりません…

「気の利かん男やわ~」と捨て台詞まで吐きます…

 いやいや…

 あんたがここに置けと…

 ぼけてるのか、あの婆さん…

 なにこのノリツッコミみたいなキレ方は…

 これから月、火、水、木、金と地獄の5日間が始まろうとしている早朝でいきなりこれです…

 勘弁してくれ…

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  トイレに行くとなんじゃこりゃあああ…

 その日の午前、

 僕は、何か股間のあたりに違和感を感じたのでトイレに行きたくなりました…

 しかし、トイレに行くためには婆さんの部屋を通らないといけません…

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 トイレに行くと婆さんがトイレでさぼっていないか戻ってくるのを待っています…気がめいりますが、もうそんなの関係ないです…

 僕はトイレに直行しました…

 そして、トイレに入ってズボンを下すと、

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 パンツの股間のあたりから血が出ています…

 なんじゃこりゃああああ…

 よく見ると、チ〇コの先っちょから血が出ているようです…

 もう意味わかりません…

 なんだこれは!?

 ストレスによるものなのか!?

 何か病気にかかっているからなのか!?

 それとも

 生理なのか!?

 もう混乱してしまいましたがとりあえずトイレットペーパーでパンツをふき取り、

 そして、まだ血が出るようなのでチ〇コにトイレットペーパーを包んでパンツをはきました…

 婆さんまたキレる…

 やばいなあと思いながらトイレを出て、席に戻ろうとすると

 案の定、婆さんがやってきます…

 婆さんは、僕に向かって、

 「あんた、戻ってくるの遅いなあ…」と周りに聞こえるように大声で言い放ち、理由も聞かずに去っていきました…

 まあ、仮に理由を聞かれても、

 チ〇コから血が出てきたからというのは言いにくいのですが…

 しかし、それにしても

 なんて日だ…

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 トイレで用を足すとなんじゃこりゃああ…

 その日の不幸はまだまだ続きます…

 その日の午後に、用を足そうとトイレにいきました…「大」の方です…

 婆さんがもう逆上しているので、早く済ませようと「大」のレバーを押したところ、

 流れません…

 え?

 へ?

 は?

 また、「大」のレバーを押しましたが流れません…

 どうしたらいいんだよこれ…

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 このままほったらかそうか…

 しかし、このトイレを使うのは、

 男性の所長と、副所長と、ホイミンの3人のみ…

 そして、今僕がトイレに行ったのは彼らから気づかれている

 正直に婆さんに言おうか…

 てか僕は何も悪いことしてねえのになぜこんなに悩まされるのだろうか…

 婆さん更にキレる…

 僕はとりあえずトイレに出て、席に戻ろうとすると、

 婆さんが、僕に向かって、

 「あんた今日はトイレから出てくるの遅いなあ。なんでや!?」

 今度は理由を聞いてきました…

 僕はトイレの便器が故障しているのか水が流れないと言いましたが、

 婆さんは逆上しています…

 そして、婆さんはあたかも僕のウ〇コが便器を詰まらせたかのように、

 「ああ、やまさんがウ〇コ詰まらせたからトイレ使えへんで~どうやったらウ〇コつまらせんねん。どんなウ〇コしたねん。クソが」

 と所内全体に大きく聞こえるように言いふらしてきました…

 ウ〇コ連発です…

 この婆さんはどういう神経してるんだ…

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 たまりにたまった仕事の量…

 新たな書類の作成と、所長からの指示で書類の修正がたまってきました…

 その日に婆さんからの怒涛の連鎖で、

 もう体力が0に近づいてきました…

 所長の爺さんもキレる…

 ああ早く帰りてえ…と思ったときに僕は所長に呼ばれました…

 所長は僕に打合せ室に行くように指示したので、打合せ室で所長と2人話をしました…

 そして、所長は僕に向かって、

 「あんた、わしが帰ると、すぐ帰るんやってなあ…」

 とちょっとキレたような感じで言ってきました…

 え?

 へ?

 は?

 所長が帰るといってもそれから30分くらいはいますよ…

 どうやら、所長が帰ったあと、あのおおめだまがそのぎょろっとした目で僕が早く帰っているように見えたようです…

 もう、どうすりゃあいいんだああああ…

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 僕もホイミンみたいに寝てまでも事務所に居続けないといけないのか!?

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 再起不能…

 もはや再起不能でした…

 もうこのときに2年頑張ったし、もうやめようとその日思いました…

 チ〇コから血が出てきましたが、どうもチ〇コの先っちょに少しキズがいってたみたいで2日くらいで止血しました…しかし、これを理由に僕は膀胱の調子が悪いと所長と所長夫人に行って、ちょくちょく有休を取得しました…取得した有休を転職活動に当てました…

 今回、あのエージェントのハゲに懲りたので僕は自力で転職活動しました…

 

 しかしこの2年間で得たものはでかかった…

 そして、今の東京の法律系事務所に移ることにしました…

 今の東京の法律系事務所は、それなりに大きい事務所です…

 大きい法律系事務所だと優秀な士業の方にあふれて、僕みたいな零細の法律系事務所を渡り歩いたものがやっていけるか不安でした…

 しかし、今の法律系事務所に入所して1週間たって、その気持ちは払しょくしました…

 というか余裕でした…何かよくわかんないですが、しっかりした質の高い書類を作成できているようです…

 僕は、あの2年間で1つの書類について文章の表現など1字1句細かく丁寧にやってきました。1つの書類を作成してクライアントに送るのに3週間ほどかかりました…

 通常、この業界では、1つの書類を作成するのに要する時間は、3週間では遅すぎで、2日間くらいです。そこで、これまで3週間かかった書類を2日間で作成することになるのですが、あの2年間では所長の書き方を真似るやり方をしてきた経験で僕はどこを手を抜いて、どこをしっかりと書けばよいのかつかめるようになりましたので、質をある程度維持したまま早く書類を作成することができました…

 このため、今の法律系事務所での仕事はもう余裕すぎました…

 あの2年間の苦労が報われているのだと思います…

 なんかあの2年間で僕は、

 ドラクエ4のライアンが、王様にレベルを爆上げしてもらったように、

 知らず知らずレベルが爆上げされているようでした…

 ただ、

 もう2度とこんなところで働きたくはないです…

 なお、一度エージェントに騙された経験があり、この経験を元に適切な転職について記事を書いていますので特許業界の転職に興味がある方は是非ご覧ください。

www.mayaaaaasama.com

 以上