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特許事務所での稼ぎ方はとてもシンプルです|稼ぎ方を紹介します

 僕は、とある法律事務所で働く弁理士🙈

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 これからジョブチェンジを始めようと転職を考えている方も多いと思います。そして、ジョブチェンジの選択肢の1つとして、このブログでは特許事務所への転職を提案しています。しかし、特許事務所はマイナーであるため、どんな感じで働くのかイメージがつかない方も多いと思います。

 そこで前回では、「特許事務所で働くのはどんな感じであるか」という疑問にこたえるべく「特許事務所の働き方」についての記事を書きました。詳しくはこちらです。

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 ここで、特許事務所で働いても儲かるのか!?など「お金」に関する疑問もわいていくると思います。そこで、今回は、「特許事務所での稼ぎ方」についてお話ししたいと思います。

 目次です

  特許事務所での稼ぎ方|とてもシンプルな仕組みです

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 では、まず特許事務所での稼ぎ方についてお話しします。ここでは、未経験者で特許事務所に入所したものと仮定します。その稼ぎ方とは以下の通りです。

(1)特許明細書を書けるようになる

(2)特許明細書を速く書けるようになる

(3)(2)と並行しながら転職活動を続けより待遇のいい事務所へステップアップする

 この1.~3.だけを繰り返し行えば30代中途でも40手前で1000万円は余裕で稼げると思います。また、この業界に20代で入ってきた人であれば、30代で1000万円は余裕で稼げると思います。この1.~3.だけをやればよく、特許事務所では何をやれば稼げるのか明確であるため、とてもシンプルかと思います。

 但し、これだけだとイメージもわかないと思いますし、納得もしないかもしれません。以下に1.~3.について具体的に説明します。

(1)特許明細書を書けるようになる

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 まず、特許明細書を書けるようになることが重要です。このブログでは何度も言っていることであり、100%断言しますが、この業界では、特許明細書が書けないと稼げません。特許明細書とは、簡単に言うと、特許をとるための発明の権利書のようなものです。更に詳しく知りたい方は過去記事でも紹介していますのでもしよければご覧いただければと思います。

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(特許明細書が書けないと稼げない理由)

 なぜ、特許明細書が書けないと稼げないのか理由を説明します。

 その理由は、特許明細書の1件当たりの単価が大きいためです。1件あたりの単価は、通常、20~30万円です。ここで、特許事務所では、売上に応じて年収が決まりますから、この特許明細書の処理案件数が多ければ多いほど稼げるというわけです。

 但し、ここで注意が必要です。相場は通常20~30万円ですが、中にはダンピングしてとても安い単価で受けている特許事務所もあります。そして、その安い単価の案件ばかり処理しても力がつかないどころか、売上も稼げません。特許明細書が書ければ稼げるという話をしていますが、このような例外もありますのでそこは注意すべきです。

 また、補足しておくと、特許事務所では、特許明細書を書く以外の仕事もありますが、それ以外の仕事に時間を多く使うべきではありません。そのような仕事としては、中間処理、翻訳、翻訳チェックなどが挙げられます。中間処理は単価が低く、翻訳チェックは力がつきませんし、稼ぐこともできません。翻訳の仕事は、単価が大きいですが、今後の将来性を考えると、翻訳に力を入れるのもどうかと思います。このため、結局は、特許明細書を書いて書きまくることに尽きます。

 

(書ける分野は構造系+電気系OR材料系の2つが好ましい)

 ここで、特許明細書について補足します。特許明細書の分野は、大きく3つに分類されます。すなわち、構造系(機械系)、電気系、材料系です。構造系は、構造物の発明を扱う分野です。電気系は、電気、IT関連の発明を扱う分野です。材料系は、主に化学系の材料を扱う分野です。弁理士・特許技術者は、おそらくこれらの3つの分野を全て扱える人はほぼいないと思います。この3つの分野のうち、どれか1つの分野について特許明細書を書いていくことが多いです。基本的に、弁理士・特許技術者は、理系のバックグランドをもっていますが、文系の方も活躍されています。この場合は、構造系(機械系)が多く、構造系であれば文系でも十分に対応できます。

 ここで、どれか1つの分野に絞ってその分野の特許明細書を書いていっても稼ぐことはできますが、できれば、構造系+電気系OR材料系の2つの分野で特許明細書を書けるようになることがおすすめです。これにより、希少価値が生まれますのでより高い年収を獲得することができます。例えば、「シリコンの製造装置」という発明の特許明細書を書く場合、化学と構造物の知識が必要です。化学系の特許明細書だけを書いている人、構造系の特許明細書だけを書いている人は、このような案件を担当することは難しいと思います。そうすると、化学系と構造系の明細書が書ける人は、このような案件を引き受けられるため、希少価値が生まれてより高い年収を獲得することができるというわけです。

 

(特許明細書が書けるレベル)

 ここで、特許明細書が書けるとあるが、この書けるとはどのくらいのレベルなのか?という疑問もわくかと思います。そこで、この書けるレベルについてお話ししたいと思います。

 ここでいう書けるレベルは、大手特許事務所で上司のチェックが1回以下ですむくらいのレベルです。基本的に、零細特許事務所より大手特許事務所の方が、チェックの基準は緩いです。そのくらいのところで、上司のチェックが2回以上必要な場合には、まだまだ特許明細書が書けるというレベルには達していません。ここで、細かいところまでこだわる上司もいると思いますが、そのような上司は想定していません。

 このくらいのレベルがあれば、どんどん特許明細書を処理できますので稼ぐことができます。

(特許明細書を書けるようになるにはどうすればいいの?)

 ここで、じゃあ特許明細書を書けるようになるにはどうすればいいのか疑問に思うと思います。特許明細書を書けるようになるためには、熟練者に丁寧に指導を受けて、その指導をうけている熟練者の書き方を真似ることです。これに尽きます。

 ここで、丁寧に指導を受けることができるかどうかは特許事務所によってまちまちですので、もし転職を考えている場合には、入所する前に入念に下調べが必要です。そこで、転職活動にあたり、情報入手のために転職エージェントを利用することが効率的です。転職エージェントとしては、特許専門のエージェントがいて、様々な情報を提供してくれる「リーガルジョブボード」がおすすめです。「リーガルジョブボード」は、こちらのサイト」から無料で簡単に会員登録できます。まず、会員登録して、特許専門のエージェントから特許事務所の情報を引き出すのがよいです。 

 

(2)特許明細書を速く書けるようになる

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 以上のように、特許明細書を書けるようになったら、次は「質」より「量」重視です。すなわち、今度は、特許明細書を速く書けるようにします。必要最小限の質を確保して、1件あたりにかける時間をどんどん減らしていきます。2日で1件あたりのペースでこなせれば売り上げもどんどん上がっていきます。案件にもよりますが、2日で1件を特許明細書を書くことは慣れれば可能です。まずは、特許請求の範囲(クレーム)、特許明細書の一部(背景技術から発明の効果までの記載、実施例)を1日で済ませ、残りの実施形態を半日で済ませて残りの時間をブラシュアップするというようなイメージです。このペースでいけば、1ヵ月に8件は書けますし、残りの時間に中間処理を6件ほどやれば、8×25+7×10=270万/月(特許明細書1件あたりの単価を25万、中間処理1件あたりの単価を10万と仮定)となり、1年に換算すると270万×12であり、売上をその1/3とすると1000万円を超えます。

 このように、今度は、特許明細書を速く書けるようにすることが稼ぐために重要です。

(3)(2)と並行しながら転職活動を続けより待遇のいい事務所へステップアップする

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 そして、最後に「働きながら転職活動を続けること」がポイントです。特許業界では転職は当たり前の世界です。色んな特許事務所のHPに弁理士が紹介されていますが、彼らの経歴を見てみるとわかります。職歴の数が普通に多いです。

 通常、ステップアップして年収をあげていくためにはこの業界では転職はやむを得ない世界です。そして、次のステップに行けるどうかどうかは、自分の腕次第です。もちろん人脈があればそれに越したことはないですが、上述の(1)と(2)の能力さえあれば人脈は不要です。

 そして、働きながら転職エージェントを利用して密かに転職活動を続けます。そして、今いるところよりも待遇のいい事務所が見つかればそこにうつり、ステップアップをはかります。そして、最終的に大手の待遇のいい特許事務所にうつり、そこで長年働きパートナーになることが理想です。

 特許専門の転職エージェントは、「リーガルジョブボード」がおすすめです。なぜなら、特許専門のエージェントから、具体的な特許事務所の内情を聞けたり、特許事務所との面接にも立ち会ってもらい年収交渉をしてくれたりもします。おまけにお祝い金ももらえたりすることもできます。こちらのサイト」から無料で簡単に会員登録できます。

 なお、特許事務所の転職においてエージェントを使ったほうがよい理由は過去記事で書いていますのでこちらをご覧いただければと思います。

www.mayaaaaasama.com

 

 最後に|特許事務所の転職の相談を受けます

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 最後になりましたが、特許事務所の転職などについて筆者に聞きたいことがあればご遠慮なくご連絡を頂ければと思います。おすすめの特許事務所やおすすめしない特許事務所など。いつ転職すべきかなど。知っている範囲で教えられます。メールアドレスはyamatenisan@gmail.comです。ツィッターのDMでも構いません。

以上