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弁理士の年収と給与はいくら?儲かる弁理士の特徴も含めて解説

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「弁理士の年収が知りたい。弁理士に興味あって資格をとろうか迷っているんだが、儲かるのか!?

 もうすぐ30歳だが、今の年収の500万円から一向に増えそうにないから転職したい。

 けれど、弁理士をとってうまくいかなかったら嫌だし損をしたくないなあ。」

 こうした疑問に答えます。

 結論を言うと、もしあなたがアラサーで年収500万円~650万円あるとしたらそれ以上の年収を稼げる見込みは十分にあります。

 ただし、弁理士に対して誤解を抱いている方が多いので、本内容を読んで確認しておくことをおすすめします。

※注意ポイントは赤のマーカーで示しているのでそこだけでも読むことをおすすめします。

 記事を書いている人の実績・信頼性

 現役弁理士。6~7年目。特許事務所・法律事務所・企業知財部(出向)を経験。

 年収情報は自分の体験談と知人・まわりの情報をふまえたもの(ネットからの情報を含む。)

 

 本内容では、こうしたあなたの疑問に答えるために以下の3つのポイントにしぼって解説していきます。

1.弁理士の年収と給与の現実

2.弁理士の年収が高い人の儲かる仕組み

3.弁理士が年収1,000万円ぐらいまで増やす方法

4.弁理士の年収・将来性と求人の探し方

5.弁理士の年収のまとめ

 

 注意したいのは、弁理士だからといって必ず高い年収を稼げるものではないということです。

 本内容では、特許事務所を含めて知財を経験した弁理士がデータと実体験をふまえて解説していきます。

 

 本記事では弁理士が、年代別・働き方別の平均年収と稼ぎを増やす方法についてお話しします。

 本記事を読めば、弁理士の年収がだいたいどんなものか理解できるとともに、どうしたら年収を増やせるのか理解できるでしょう。

1.弁理士の年収・給与の現実は723万円

弁理士の平均年収と他の士業との比較

 弁理士の平均年収は723万円とあります(転職会議の2020年3月10日のデータ))。

 転職会議によれば、弁理士の最高年収は2,000万円であり、弁理士の最低年収は350万円です。

 これはあくまで目安ですが、弁理士になって5年くらい経験を積めば、年収700万円以上は稼げるといえます。

 筆者自身あるいは弁理士の知人から聞いた年収も含めると妥当な数字です。

 一方、サラリーマンの平均年収は441万円ですので、弁理士の資格をとれば、サラリーマンの平均年収よりも200~300万円は稼げるといえるでしょう。

 あなたが今、年収500~650万円ぐらいだったら資格をとることの意味は十分にあります。

 弁理士の年収は他の士業の年収と比べても稼げます。

 以下にデータを紹介します。

1.1.他の士業との年収の比較

 難易度が同等と言われる士業と比べると、司法書士よりは稼げて、会計士と同等かそれ以下くらいは稼げます。

 司法書士は昔は年収は高かったみたいですが今は年収が安くなっています。

 これは 司法書士の平均年収が安いのは登記業務の単価が低いことによるものと考えられます。

では、年代別でどれくらいの年収を稼げることができるのか。以下に解説していきます。

1.2.弁理士の年収の年代別の比較

弁理士の年代別の平均年収

 次に弁理士の年代別の平均年収を見ていきます。

1.2.1.20代後半の弁理士の平均年収は500万円

 20代で弁理士に登録している数の割合はとても少なく、希少価値があります。

 年収は500万円であり、一般的なサラリーマンよりも高いといえます。

1.2.2.30代の弁理士の平均年収は615万円

 20代後半と比べると、変動の幅が小さいように思えます。

 これは30代から弁理士を始めた人が多くいるからと考えられます。

 弁理士の登録者の年齢分布をご存知ですか。

 35歳未満の割合は全体の4.1%しかありません。

引用:https://www.jpaa.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/08/dstribution-202006.pdf(赤字は筆者が追記。)

このデータから、30代で未経験者は多くいることがわかります(20代がほぼいないため)。

 その中で平均年収が615万円なら高いといえます。

 なお、経験者で1,000万円以上を稼いでいる人もこのあたりから出てきます。

1.2.3.40代以降の弁理士の平均年収は955万円

 40代以降になるとほぼ経験者です。

 経験を積んでいくと年収は一気に上がることがわかると思います。

 一流企業の課長クラスの年収はもらえるでしょう。

1.2.3.4.弁理士の年収データで注意すべきこと

 以上を見ると、転職会議のデータを見ると、弁理士の年収は高いといえるでしょう。

 ただし、ここからが注意ポイントです。

弁理士になっても働き方のタイプ次第では必ず稼げるわけではありません。

 以下に、理由を次に説明します。

1.3.弁理士の年収は働き方のタイプで異なります

 弁理士の年収はサラリーマンよりも高いですが、これは弁理士になると必ず稼げるという意味ではありません。

 働き方のタイプにより弁理士の年収は違ってくることに注意してください。

 具体的には企業で働いた場合と特許事務所で働いた場合とでは異なります。

①企業で働いた場合

※年功序列型。企業のニーズにもよるが、ほとんどは資格手当がつく程度でサラリーマンと変わらない。

②独立開業した場合

完全報酬型。集客が重要であり、集客に成功すれば2,000万円以上は稼げる。

③特許事務所で働いた場合

成果主義型。売り上げに応じて年収が決まる。

 順番に説明します。

①企業弁理士の年収

 企業で働く場合には、弁理士は知財部に配属します。

 しかし、知財部で働いても年功序列制に変わりません。

 弁理士になると昇進するというわけでもなく、よくて資格手当がつく程度です。

 

 弁理士が企業で働いても年収はそれほど上がりません。

 企業知財部の仕事は、弁理士の独占業務と直接関係がなく、資格があろうがなかろうがあまり関係がないためです。

 知財部の仕事は弁理士の資格の重要度がそれほど高くはないのです。

 弁理士が稼げるのは特許事務所で働いた場合かあるいは独立開業した場合であることに注意してください。

②独立開業した弁理士の年収

 独立開業すると、弁理士の年収は集客で決まります。

 稼げる人は、2,000万円以上の年収を稼げます。(まわりの話を聞く分では)

 一方、集客がうまくいかない人は500万円ほどです。(聞いた話ですが・・・)

 最初のうちは集客はうまくいかないので1,000万円もいかないでしょうが、半年後~1年くらいになると徐々にお客さんも集まってくるそうです。

 筆者の知人弁理士は1年目で年収1,000万円ほど稼ぎ、2年目以降で2,500万円以上を稼ぎ出しました。

③特許事務所で働く弁理士の年収

 特許事務所では、成果主義をとるので年間売り上げに応じて年収が決まります。

 このため、実務能力があれば若いうちでも年収をどんどん稼げます。

 相場としては以下のような感じです。(自身やまわりからの話がほとんどですが)

未経験の弁理士の年収➤300~500万円

経験年数1~3年の弁理士の年収➤400~1,000万円

経験年数5年以上の弁理士の年収➤700~1,200万円

ただし、ここで注意してください。

 成果主義なのでいくら弁理士の資格をもっていても売り上げをあげなければ稼げないのです。

 では特許事務所で働いた場合、弁理士の年収はどうやって決まるのか。

 以下でお話しします。

2.弁理士の年収が高い人の儲かる仕組み

 弁理士の年収が決まる仕組みは以下のとおりです。

ポイント

年収=年間売り上げ×配分率

年間売り上げ∝単価×処理件数

※ただし、成果主義をとる特許事務所の場合。特許事務所には年功序列制のところもあることにご留意ください。

 例えば、年間の売り上げが2,000万円で配分率が0.4の場合には年収は800万円となります。

 配分率は特許事務所によってまちまちですが、通常0.3~0.45です。

 

 また、年間売り上げは案件の単価と処理件数で決まります。

 案件は、特許出願の代行業務と商標出願の代行業務の2つがありますが、これらの単価は全然違います。

特許出願の代行業務

※1件あたり20~50万円

商標出願の代行業務

※1件あたり約5~10万円

もしあなたが売り上げに対して、年収の稼ぎが悪い場合は転職することをおすすめします。

職場で待遇の改善を求めても期待できないことが多いためです(筆者も経験済み)。

退職の前に高案件が紹介できるエージェントに相談すると効率的でして、ハイクラス向けエージェントであるJACリクルートメントなら、高待遇の求人を紹介してもらえます。

もし引き継ぎなどの問題があるなら退職代行を使ってでもすぐに辞めることをおすすめします。

参考「退職代行を引き継ぎなしでやるなら知らないと失敗する注意点

【汐留パートナーズ法律事務所】なら弁護士が担当するので、退職のトラブルも安全に解決できるでしょう。

年収を上げてくれる特許事務所はいくらでも見つかります。

 

 商標出願の代行業務は単価が安いので、商標のみを担当しても稼げません。

 弁理士でお金を稼ぎたいのであれば、あなたは、商標出願よりも特許出願を担当することをおすすめします。

 では弁理士の年収の仕組みを解説したところで今度は稼ぎ方について解説していきます。

3.弁理士が年収1,000万円ぐらいまで増やす方法

 弁理士が稼ぎを増やす方法は以下のとおりです。

ポイント

①単価の高い案件を担当すること

②案件の処理速度を高めること

③配分率の高い特許事務所に行くこと

 ①~③を実践すれば、20~30代前半の方でも稼げますし、年収1,000万円を越えるでしょう。

 ここで、案件とは特許出願の申請業務、つまり特許明細書を書くことです。

 

 特許明細書でも、分野やお客さんの違いによって、単価の高い案件から低い案件まで様々ありますので、高い案件を担当できるようにしましょう。

 特に特許出願が海外出願する予定の案件は移行料金が発生して稼ぎやすくおすすめです。

 

 特許明細書は、2~3日で1件くらいのペースで書けるようになれば、高収入が見込めます。

 これくらいのスピードを目指せば稼げます。

 

 未経験者の場合には、まず熟練者から丁寧に教えてもらうことで「質」を学び、基本がみについたら「スピード」重視に移行しましょう。

 このやり方が効率的です。

4.弁理士の年収・将来性と求人の探し方

将来性については「弁理士の将来性を考えるのはナンセンスである理由」の記事で解説しています。

結論から言うと、弁理士の仕事はなくなるものではなく、特に気にする必要はほぼありません。

ただし、今後は商標だけで稼ごうと考えるのは厳しいかもしれません。理由もふまえて解説しています。

 

弁理士の就職先・転職先について「弁理士の就職先のおすすめを厳選紹介【すぐ行動できる人向け】」の記事で解説しています。

求人探しは、パテントサロンリクナビなどの転職サイト・転職エージェントから探しましょう。

転職エージェントのおすすめは以下のとおりでして、「2020年版|知財・特許に強い転職エージェントを弁理士が紹介」の記事で詳しく紹介しています。

もし転職で失敗したくなければ転職エージェントを利用することをおすすめします。

リーガルジョブボード  ※大手・中小と幅広く特許事務所に強い特許事務所向けエージェント。特許事務も対応。

JACリクルートメント ※知財業界に詳しい30代以降のハイクラス向けエージェント。

MS-Japan    ※特許事務所を含む知財全般に強い士業向けエージェント。

 

6.弁理士の年収のまとめ

 弁理士は成果主義の世界ですので、やればやるほど稼げます。

ただし、最初の数年間は、実務を積むのに苦労すると思います。そこは覚悟してください。

 しかし、独占業務である特許明細書の作成は、単価も高めであり、他のサラリーマンや士業よりも比較的稼げやすいといえます。

ただし、未経験者の場合、最初の特許事務所の選び方が重要です。

 もしあなたがすでに弁理士の資格をとっているのなら、選び方についてついでにこちらの記事も見ておくとほぼ完ぺきでしょう。

>>特許事務所の転職に失敗・後悔しないための特許事務所の選び方|未経験者向け

 もし興味があれば弁理士を目指してみてください。30代でも十分に間に合いますよ。

まずは資格からとるのもありです。

悩んでいる人
弁理士の難易度って難しそう…「

気にしなくてOKです。参考:「弁理士試験の難易度はぶっちゃけ気にしなくてもよい理由

悩んでいる人
弁理士の勉強時間と勉強法を教えてほしい。

参考:「弁理士試験の勉強時間を1,500時間で合格するための勉強法

悩んでいる人
弁理士は独学で合格できるの!?

参考:「弁理士試験に独学で合格できるのか|一発合格した弁理士が答えます

悩んでいる人
弁理士のおすすめ通信講座を教えてほしい

参考:「【2020年最新】弁理士試験の予備校・通信講座を合格者が比較【格安あり】

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