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弁理士になると驚くほど文章力が上がった理由

 僕は、とある法律事務所で働く弁理士🙈

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 僕は弁理士になってもう5年以上経ちます。弁理士の主な仕事は特許明細書という法律文書を書く仕事です。僕は、もともと文章を書くのが苦手でしたが、5年以上、弁理士として特許明細書を毎日書く仕事について文章力が驚くほど上がりました。

 ここでいう「文章力」というのは、「読み手に分かり易く伝える力」をいいます。更に「文章を速く書く力」も身につけました。

 そして、この文章力をブログに応用したところ、毎日文字数3000文字以上のブログを投稿できるとともに、先月にはPV数が10万PVを突破することができました。

 そこで、今回は、「弁理士になると驚くほど文章力が上がった理由」についてお話ししたいと思います。

目次です

弁理士とは…

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 まず弁理士とは何かよく知らない方も多いと思いますので簡単に説明します。ここでは、弁理士の中でも特許を専門とした弁理士について説明します。

 弁理士は、出願から権利取得に向けた特許業務を携わります。弁理士は、出願人である企業(クライアント)に代わって、代理権が認められます。クライアントの競合他社の特許を潰したり、競合他社との係争業務に弁護士と協同して携わることもありますが、このような業務はほぼまれであり、ほとんどの業務が出願から権利取得に向けた特許業務であり、出願業務である特許明細書の作成スキルが重要です。

 この特許明細書の作成スキルにおいて、特許法を理解していることと、技術を理解する能力と、論理的な文章を作成する能力が重要です。技術を理解する能力が重要なので理系向けと思われるかもしれませんが、分野(例えば、機械系、構造系)によっては文系の方でも対応可能です。

弁理士になると驚くほど文章力が上がった理由

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 それでは「弁理士になると驚くほど文章力が上がった理由」についてお話しします。その理由は、「特許明細書を通じて、下記(1)~(4)の技術を身につくことができるから」です。

(1)文章の構成力

(2)作文技術

(3)平易な用語を使って分かり易い文章を書く力

 ここで、「特許明細書とは何だ?」と思われるかもしれません。特許明細書について説明すると、それだけで記事が1つできますので過去記事(「特許明細書についての超分かり易く解説する」)をご覧いただければと思います。

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 以下、(1)~(4)について詳しく説明します。

(1)文章の構成力

 まず、文章力を上げるために不可欠なことは、「文章の構成」「作文技術」を身につけることにあると思います。このうち、特許明細書を書くと、「文章の構成」を身につけることができます。そして、この「文章の構成」には、「起承転結型」「総論・各論型」「結論理由型」の3つを身につけることができます。

 特許明細書を書くと、「起承転結型」「総論・各論型」の構成を身につけることができる理由については、上述した過去記事(「特許明細書についての超分かり易く解説する」)で説明していますので、こちらをご参考頂ければと思います。

 また、「総論・各論型」の文章の構成とはどういうものかとよくわからないと思う方もいると思いますので、この構成について説明した過去記事を下記に転載します。

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  「結論・理由型」については、特許明細書と直接的に関係はないのですが、原稿にクライアントに対してコメントを作成することがあります。例えば、クライアントからの質問に対して、回答する場合があてはまります。この場合、クライアントが知りたいのは、結論とその理由です。そこで、結論理由型の構成でコメントを作成します。このクライアントと文章でやりとりするコメントを通じて「結論・理由型」の構成も身につけることができます。

(2)作文技術

 上述のとおり、文章力を上げるために不可欠なことは、「文章の構成」「作文技術」を身につけることにあると思います。このうち、特許明細書を書くと、「文章の構成」だけでなく「作文技術」も身につけることができます。「作文技術」の具体例としては、「主語の明確化」「助詞の使い分け」「被修飾語に係る複数の修飾語を分かり易く整理すること」「句読点(、)をつける位置を理解すること」です。

 特許明細書は、発明の権利書であることから、文書を構成する一文一文が明確であることが求められます。このため、弁理士は、特許明細書を作成するために、一字一句注意を払う必要があります。ここで、注意を払うべき点は、主語が欠落していないか、助詞の使い分けがなされているか(てにをはの使い分けがきちんとなされているか)、1文が長すぎないか、句読点が正しい位置でつけてあるかなどが挙げられます。

  最初は慣れませんが、特許明細書の作成を1件ずつ丁寧にこなせれば自然とこのようなことに注意するようになり、作文技術を身に付くことができます。

 なお、過去記事で作文技術を身につける方法についても紹介していますのでもしよければご覧ください。

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(3)平易な用語を使って分かり易い文章を書く力

 特許明細書を通じて、「平易な用語を使って分かり易い文章を書く力」を身につけることができます。特許明細書は、すでに公開されたものであれば、こちら(特許情報プラットフォーム)のサイトから見ることができます。この中から、公開された特許明細書(特許公報)を見てみると、一見難解な文章のように思われます。しかし、近年の特許公報では、難解な用語は用いず、平易な用語を使って分かり易いような文章で書かれていることが多いです。この理由は、難解な文章であると、クライアントが読みにくくかえって不評を買うこと、その特許明細書を外国出願するときに難解な用語を用いた場合は、英訳しにくいことなどが挙げられます。

 このため、特許明細書を書く過程で、平易な用語を使って分かり易い文章を書く力がを身につけることができます。

弁理士に興味をもったら特許事務所への転職を

 以上のように、弁理士になって5年以上特許明細書を書き続けて、面白いほど文章力が上がったと思います。もし文章を書くことに興味があったり、文章でご飯を食べたいとか文章のスキルを磨きたいと思うのであれば弁理士を目指すのもよいと思います。弁理士になるためには資格に合格する必要がありますが、特許明細書を書くのであれば資格がなくてもできます。このあたりは、このブログで特許明細書の転職サイトマップを作っていますのでもし興味があればご参考頂ければと思います。

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最後に|弁理士の文章術

 以上のように、弁理士になって5年以上特許明細書を書き続けて、面白いほど文章力が上がったと思います。

 そこで最後に、宣伝で恐縮ですが、これまでの特許明細書を書き続けた経験を活かして、「図解文章術マスター」という電子書籍を出版させていただきました。この「図解文章術マスター 代筆職人「弁理士」が教える文章術」は、「図解」「弁理士が教える文章術」という点で他の文章術の本にない特徴を有しています。文章が苦手な方から慣れている人まで参考になる部分があるかと思いますので是非買って読んでいただければ幸いです。

以上