とある士業の知的な日常

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ブラック特許事務所からホワイト企業へ移ったらよけい辛すぎた話

僕は、とある法律事務所で働く弁理士🙈

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今回は、「ブラック特許事務所からホワイト企業へ移ったら辛すぎた話」についてお話ししたいと思います。

目次です

筆者の経歴

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 「ブラック特許事務所からホワイト企業へ移ったら辛すぎた理由」に先立ち、筆者の経歴について簡単にお話しします。

 2か所のブラック零細特許事務所で修行。

 大手ホワイト企業知財部に脱出。

 現在大手法律事務所に勤務。

 この2か所のブラック零細特許事務所のうち、1か所については過去記事で体験談を語っています。よければご覧ください。

さwww.mayaaaaasama.com

 このブラック零細特許事務所を含む2か所のブラック零細特許事務所は壮絶な環境の事務所でした。どのくらい壮絶かというのは、上記の記事で余すことなく語っていますが、こちらでも簡単に説明すると以下のようなものです。

・所長のスパルタ指導

・裏ボス(所長の奥さん、女副所長)がおり、精神的にじわじわ痛めつけられる

・ノルマを達成できなければ会議で吊るしあげられる

・品質第一主義(所員よりもクライアントが大事)

・朝9時にこないと、裏ボスに文句を言われ、帰るのは夜10時以降

 このような環境で、2つの特許事務所を5年ほど過ごしました。

 そして、このブラック零細特許事務所を経てたどりついたのがとある大手ホワイト企業の知的財産部です。そこは、癖のある人が一人もおらず、皆さん優しい素晴らしい方ばかりです。就活やこのようなブラック特許事務所で罵倒され続けた僕にとっては信じられないくらい素晴らしい環境でした。そして、体調が悪ければ、すぐに早退もさせてもらえます。また、職場は終始和やかな環境でありブラック特許事務所のように怒声が響き渡ることもありません。まったりした環境で仕事をさせてもらえます。そして、ほぼ毎日が定時退社です。

 しかし、ホワイト企業で働く毎日が、ブラック特許事務所にいたときよりも次第に辛くなってきました。以下、その理由をお話しします。

ブラック特許事務所からホワイト企業へ転職したら辛すぎた理由

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 それでは、「ブラック特許事務所からホワイト企業へ転職すると辛すぎた理由」をお話しします。その理由は以下の通りです。

(1)仕事が浅く広い

(2)会議が長い

(3)昇給は能力よりも雇用年数で決まる

(4)同僚と仲良くなれない

(5)時間だけが過ぎていくように思えてくる

 以下順番に説明します。

 なお、ホワイト企業のよさもありますし、ディスっているわけではありません。実際に勤めていたホワイト企業はすばらしい環境にあると思います。ただ、ブラック特許事務所で勤めてきた自分としては合わないのです。その点をご了承の上読んでいただければと思います。

(1)仕事が浅く広い

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 まず、第1に「仕事が浅く広い」というものが理由に挙げられます。

 一方、特許事務所では、仕事の範囲は狭いですが深いです。このため、特定のスキル(例えば、特許明細書の作成スキル)を身につけることができます。これに対し、知的財産部は、様々な仕事を浅く広く行います。

 具体例を1つ示します。企業の発明者が発明したものに対して、発明者と知的財産部が相談して特許出願の戦略をたてて、特許出願を特許事務所に依頼します。特許事務所ではその戦略を踏まえて、特許明細書を作成し、作成した特許明細書を発明者と知的財産部がチェックを行い特許庁へ出願します。ここで、知的財産部が行う仕事は、発明者と特許出願の戦略をたてることと、特許明細書のチェックです。一方特許事務所が行う仕事は、特許明細書の作成です。この仕事では、特許明細書の作成がとても大きなウェイトを占めています。また、特許事務所の仕事のほとんどは特許明細書の作成にあります。このため、特許事務所では上述の通り、「仕事の範囲は狭いですが深い」です。一方、知的財産部はこれ以外にも様々な仕事がありますが、メインで行うというものがないため「仕事の範囲は広いですが狭い」です。

 ではなぜ「仕事が浅く広い」と辛いのかというと、浅く広い仕事をこなしても、将来的に使えるスキルがないように思うからです。これに対し、特許事務所では、狭いですが深いスキルを身につけることができますので将来のステップアップにつなげることができます。このため、所長の厳しいスパルタでも耐えて頑張ろうというモチベーションが上がります。しかし、将来的に使えそうもない仕事を日に日にこなしていても何らモチベーションが生まれません。これが辛すぎる要因です。

(2)会議が長い

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 第2に「会議が長い」というものが理由に挙げられます。これまでの作業報告のための会議や、全体で集まっての会議があり、月に頻繁にあります。いずれにおいても、半日の時間を費やす場合があります。これらの会議について、ほぼ発言しなくてただ座って聴いていればいいだけなのですが、これも辛いです。なぜなら時間の無駄のように思えるためです。

 これまで特許事務所では、売上などを重視して特許明細書の作成にほぼすべての時間を費やしてきました。それに慣れてしまった身としては、この異様に長い会議が、時間の無駄のように思えて、苦痛に思えて仕方なくなりました。これが辛すぎる要因です。

(3)昇給は能力よりも雇用年数で決まる

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 第3に「昇給は能力よりも雇用年数で決まる」というものが理由に挙げられます。企業では、通常、能力で昇給が評価されるよりも年功序列によって昇給が評価されます。このため、若いうちにどれだけ頑張って上司から仕事を回されていてもなかなか若いうちには給料が上がりません。そして、給料が十分に上がる頃には40代になりますが、その頃まで待てません。

 これに対し、特許事務所では、ある一定量のスキルを身につけて、売上を出せば出すほど年齢や雇用年数に関係なく稼ぐことができます。そして、仕事をすることは、結局はお金を稼ぐためであることが根底にあると思います。仕事を必要以上にがんばってこなしてもお金を稼げなければ意味がありません。このため、これが辛すぎる要因です。

(4)同僚と仲良くなれない

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 第4に「同僚と仲良くなれない」というものが理由に挙げられます。これは、建前でなく本音で分かち合えるようには仲良くなれないという意味です。表面上の仲という意味ではありません。やはり、ホワイト企業に勤めている方は皆さん人間的に素晴らしい方でありますが、このような環境では、どうも建前、表面的な関係しか築き上げないと思います。

 もちろん、職場は、友達を作る場所ではないので、これはこれで問題がないのですが、やはり職場が辛い環境であれば共感を得てくれるような同僚が欲しくなるものです。

 これに対し、ブラック特許事務所では、職場が劣悪な環境でしたが、その劣悪な環境に不満をもつ同志で連帯感が生まれて親しくなることが多かったです。つまり、ブラック特許事務所では、環境は劣悪であるが、仲良くなれる同僚が存在していました。

 一方、ホワイト企業では、皆さん人間的に素晴らしい方ばかりですが、本音を言い合えるような同僚は存在しません。これが辛すぎる要因です。

(5)時間だけが過ぎていくように思えてくる

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 最後の理由として、「時間だけが過ぎていくように思えてくる」という理由があります。 1日1日がたんたんと過ぎていきます。将来に活きるようなスキルも磨かないですし、思い出エピソードも特にありません。仕事は苦ではありませんが、たんたんと1日が過ぎていきます。これでいいのか!?と思えてきます。これが辛すぎる要因です。

まとめ

 以上のように、ブラック特許事務所からホワイト企業へ移ったらよけい辛すぎました。もともと、新卒の時はホワイト企業へ就職したかったにもかかわらず、面接が一向に通らず30~40社全落ちしましたがあれはあれでよかったように思います。

 さいごに補足しますが、内向的で、社交性がなく売り上げを稼ぎまくって若い時から年収を上げたい人にとっては大手企業よりも特許事務所の方がよいと思います。特許事務所への転職のサイトマップをこのブログで作成していますのでもしよければご参考ください。

www.mayaaaaasama.com

 以上