特許事務所

特許事務所で働くメリットとデメリットを現役弁理士がお話しします

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僕は、とある法律事務所で働く弁理士🙈

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今回は、「特許事務所で働くメリットとデメリット」というタイトルにて特許事務所で働くということをお話ししたいと思います。

目次

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 特許事務所で働くということのメリット

特許事務所で働くことのメリットは以下のとおりです。

・成果主義。若くてもやればやるほどお金を稼げる。

・面倒な人間関係がない

・リモートワークできる(ところもある)

・専門的な仕事であり、食いっぱぐれがない

・独立開業への道も開ける

成果主義

特許事務所のほとんどが成果主義です。

 仕事をどんどんやって売り上げを稼げば稼ぐほど年収もアップします。

 年功序列制をとるところはほとんどなく、売り上げに応じて年収も上がっていきますのでアラサーでも年収1000万円を稼ぐことはできます。

 参考に特許事務所で売り上げを稼ぐシステムをお話しします。

 特許事務所の売上は「特許明細書を書くこと」で決まります。

 特許明細書の1件あたりの単価は20~30万円です。これを月に4件書くとします。これだけで100万円です。

 更に、特許事務所の仕事には、特許明細書を書くこと以外にも中間処理もあり、これは1件あたり10万円です。

 これを月に4件書くとします。これだけで40万円です。合計すると「140万円」です。

 通常、年収は売り上げの1/3といわれていますので、この場合だと、140×12×1/3=560万円の年収です。

 これだと、一般企業の平均年収とあまり変わらず、それほど高くないように思われます。

 ここで、更に外国出願をする場合もあります。大手特許事務所ではクライアントが大手であることが多く、大手のクライアントは国内だけでなく外国にも出願します。

 外国出願した場合、すでに国内出願したものを外国に移行するための「移行料金」が発生します。

 この移行料金は大体「15万円」です。

 これは1か国ごとに発生します。大手クライアントは、たいていは、「米国」「欧州」「中国」「韓国」「台湾」に移行する傾向があります。そうすると、移行する外国の数が5か国ですので、15×5=75万円です。

 この売り上げは、国内出願を担当した者に発生するので、何もしなくても「75万円」の売上を稼いだことになります。

 そうすると、140万円+75万円=215万円です。毎月、このような移行料金が発生すると、215×12×1/3=860万円となり、なかなかの年収が見込めます。

 ここで、特許明細書月4件と、中間処理月4件は毎日定時退社すれば可能です。

 更に処理案件を稼ぐために残業すれば1000万円も十分手の届く範囲にあります。

面倒な人間関係がない

特許事務所の働き方は企業の働き方と異なり、「個人プレー」です。

特許事務所での仕事は、自分一人で完結することが多く、チームでこなすということはあまりありません。

このため、この人と一緒に仕事をするのは嫌だなあと思ってもしなくてもよいですし、1日中誰ともしゃべらないときもあります。

ほとんどが「一人作業」です。

人間関係が面倒くさいという方にとってはいい職場環境だと思います。

いわゆる「縦の関係」もなく、上司・部下という関係も希薄です。

ただ、特許事務所では、仕事について困ったら相談してくれる弁理士も多いのでそこは安心していいかなと思います。

これは偏見かもですが、弁理士ってほとんどが他の人にあまり興味なさそうな印象を受けます。

自分の仕事を終えたら、誰ともしゃべらずそのまま帰るといった人が多いです。

このため、周囲にうちこむことが苦手だったり、内向的な人は向いていると思います。

・リモートワークできる(ところもある)

弁理士の仕事は、知的財産の権利化業務がほとんどであり、特許庁への手続きのための書類を作成します。

この書類の作成はパソコン1台あればできます。

このため特許事務所に来なくても在宅で仕事をしている人も多いです。

特許事務所は、東京、大阪、名古屋の都市圏に集中しています。

都市圏からはずれいている人は通勤に時間がかかり、特許事務所へ出勤しづらいばあいもあります。

そういう方は在宅制度を利用していることが多いです。

実際、僕の同僚の中には、山梨県に住んでいて、東京のオフィスに勤めている弁理士がいます。

山梨から東京までは片道で3時間ほどかかるらしく、週に3~4日は在宅です。

のこりは、事務所に泊っているそうですw

すべての特許事務所がそうというわけではありませんが、在宅制度を認めているところが多いです。

今は在宅制度を認めていなくても、今後認める方向になる事務所も多いです。

在宅だと、育児、介護などと両立もしやすいですし、満員電車に乗ったりすることもなくなりますしとても便利です。

・専門的な仕事であり、食いっぱぐれがない

特許事務所での仕事は専門的な仕事です。

特に弁理士・特許技術者は、知財のスペシャリストです。弁理士は独占業務資格ですので、第3者が参入することもできません。

弁理士の資格をとり、特許明細書の作成といった業務をこなせることができれば、食いっぱぐれはありません。

30代になるとサラリーマンは転職が難しくなりますが、この年齢であっても余裕で転職することができます。

場合によっては40代でも転職しやすいです。

転職しやすいということは、ずっと同じ職場でい続ける必要がないということです。

職場の待遇に不満があれば、出ていけばよいはなしです。

このため、よそに行けないから今の職場で耐える、といったことはしなくてもよく、ストレスもたまりにくいです。

・独立開業への道も開ける

特許事務所で働いた後に独立開業という道も開けます。

弁理士が独立開業しても、ローリスクです。というのも初期投資が少なくてすむからです。

仮に失敗しても儲からなくても、特許事務所へ出戻りをすればよいはなしです。

 特許事務所で働くということのデメリット

次に、特許事務所で働くことのデメリットについてお話しします。

・成果主義

・勉強量が多い

・ブラックに行くと詰む

成果主義

成果主義はメリットでもありデメリットでもあります。

サラリーマンだと会社で普通に仕事をしていれば給料をもらえます。

そして、勤務年数が増えるにつれて給料もあがってきます。

これに対し、特許事務所で働くと、売り上げがいまいちだったら勤務年数が増えても給料が上がらないこともあります。

特許事務所のほとんどは売り上げで年収がきまります。

実力社会の厳しさを痛感することもあると思います。

ただ、実力で評価されるのはフェアなシステムだと思うのでこれは長所に近いかなと僕は思います。

勉強量は多い

特許事務所では勉強することが多いです。具体的には以下のことを勉強する必要があります。

・担当する分野の技術

・特許法+審査基準

・特許英語(できれば)

要は、技術と法律を勉強する必要があります。

勉強が好きな方はむしろメリットといえなくもないです。ただし、勉強がきつい方は、特許事務所で気持ちを切り替える必要があります。

ただし、社会人になっても勉強し続けると人生はイージーモード化します。

というのは、大半の社会人は勉強しないからです。特許事務所に転職して勉強を始めるのも人生を豊かにするために十分ありかと思います。

ブラック特許事務所に行くと詰む

ブラック特許事務所に行くと詰みます。

ブラック特許事務所とは、指導が怠慢であったり、給料が不当に安いところです。

特に指導が怠慢であるところは、行く意味がないです。

何年経ってもスキルをみにつけることができませんし、よそにも行けずさまよいます。

このような特許事務所はぜったいに避けてください。

このブログではブラック特許事務所を避ける方法について記事を書いていますのでこちらもあわせてご覧ください。

>>特許事務所の転職で後悔しないための転職のやり方

また、転職活動においてブラック特許事務所を避けるために転職エージェントを利用するのは必須です。

もし、以下の条件にあてはまるなら、転職エージェントを利用してみてもいいと思います。

弁理士:経験者~50代半ばくらいまで、未経験者~40くらいまで

特許技術者:経験者~40代半ばくらいまで、未経験者~30半ばくらいまで

知財部経験あり:経験者~40くらいまで

おすすめの転職エージェントとして「リーガルジョブボード」を推します。

理由は大手転職エージェントは特許事務所の情報量がなさすぎる点、他の特許事務所に詳しいエージェントは求人案件数が少なすぎるか、対応が遅かったり致命的ともいえる問題を抱えていることが多いからです。

これに対してリーガルジョブボードを利用すれば、良質な指導をしてもらえる特許事務所を紹介してもらえることが多いです。

この点について詳しくは過去の記事でも書いています。

>>転職サイト「リーガルジョブボード」に取材をしてきた話|特許業界の裏話もあり!?

リーガルジョブボードはこちらのサイトから1分程度で無料登録できます。

以上

開業予定の特許事務所です。お仕事の依頼があれば是非!

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