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【転職】おすすめしない特許事務所について【超ブラック特許事務所】(弁理士ブログ)

僕は、とある法律事務所で働く弁理士🙈

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今回は、僕の転職経験、エージェントからの情報、特許業界の知人からの情報をもとに、おすすめしない特許事務所についてお話しします。

目次です

おすすめしない特許事務所3選

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 おすすめしない特許事務所とは、「年収が低いこと」と「スキルが身につかないこと」の両方を満たす特許事務所です。上図の通り、「スキルの伸び」を横軸とし、「年収の高さ」を縦軸にとった場合、一般的な大手特許事務所は、スキルの伸びはよくないが、年収の高さが高い傾向にあり、一般的な零細特許事務所は、スキルの伸びは高いが、年収の高さが低い傾向にあります。この傾向から、この業界でうまくいくためには、年収が低くても零細特許事務所でスキルを身につけて、ある程度スキルを習得したら、年収が高い大手特許事務所へ転職することがおすすめであることがわかると思います。なお、このおすすめの転職について過去記事で詳細に説明していますのでご参考頂ければと思います。

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  ここで、特筆すべきところは、「年収が低く」、おまけに「スキルも身に付かない」特許事務所です。上図では、「超ブラック特許事務所」と名付けましたが、このような特許事務所にいても何もいいことはありません。時間と健康と若さを無駄に消耗するだけです。

 では、この「超ブラック特許事務所」の特徴としてはどのようなものがあるのでしょうか。その特徴としては、以下の(1)~(3)のいずれか3つのいずれかの場合が考えられます。

 

(1)年功序列制の特許事務所

(2)クライアントの数が1つしかない零細特許事務所

(3)所長が指導放棄、あるいは指導したつもりでいる零細特許事務所

 以下、(1)~(3)について詳しく説明していきます。

(1)年功序列制の特許事務所

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 まず、第1に挙げられるのが「年功序列制の特許事務所」です。まず、ほとんどの特許事務所が、実力主義を採用しています。すなわち、実力さえあれば、若手であっても年収1000万円を稼げる特許事務所は多いです。これに対し、このような特許事務所は、「年功序列制」のため、どれほど実力があっても給料が上がりません。そして、このような特許事務所では、実力が評価されないような特許事務所であるため中堅からベテランあたりの実力がほとんどないことが多いです。そうすると、このような特許事務所に入所すると、まず給料は低いですし、上司から適切な指導をうけることはほぼありえません。

 ここで、このような特許事務所は、実力がなくてもそのままずっといられるだろうし、そこで何年もいれば自ずと給料も上がって安泰ではないかと思われるかもしれません。しかし、その考え方は甘いです。若手の間は、給料が上がると言ってもほんのわずかでしかなく、しかも終身雇用形態がホワイト企業でも破綻しかかっているこのご時世にこのような制度を採用している特許事務所が今後何年も続くかはとても怪しいと思います。このため、このような特許事務所で、スキルを得ることなく他の特許事務所へ転職せざるを得ない状況がでてきます。この場合、転職では不利に働きますし、この特許事務所にいた意味は何だったんだ…ということになってしまいます。

 一方、実力のある若手がこのような特許事務所へ行くと、仕事を回されてしまい、仕事をたくさんこなして売り上げを上げている割に年収が全然もらえないという不条理な状況に陥ってしまいます。特に実力のある人はこのような特許事務所に行くのはやめたほうがいいです。

 なお、実力のある若手がこのような特許事務所へ行くと損をする話は、過去記事で詳細に説明していますのでもしよければご参考ください。

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(2)クライアントの数が1つしかない零細特許事務所

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 クライアントの数が1つしかない特許事務所もおすすめしません。これは以下の理由のためです。

(a)1件の単価が安いことが多く、給料も安くしかも長時間労働を強いられる

(b)クライアントの数とクライアントの信頼性は正の相関性がある

 まず、(a)について、このような特許事務所は、特許明細書の1件あたりの単価を安く設定していることが多いです。そして、安く設定して大量の案件を発注していることが多いです。この場合、1件当たりの単価が10万円程度が多く、月に6件こなしても60万円です。給料は売り上げの1/3に設定されることから、計算すると月給20万円となります。相当安いことがおわかりいただけるかと思います。しかも、未経験者が月に6件処理することはとても難しく、長時間労働を強いられることがあります。

 ここで、所長や上司からの指導が手厚いものであれば、スキル向上のためと目を瞑ることも考えられますが、このような特許事務所は、所長や上司の実力がいいといえないことが多いです。というのも、上記(b)のとおり、クライアントの数とクライアントの信頼性は正の相関性があるためです。通常、大手特許事務所の方がクライアントの数は多く、零細特許事務所の場合クライアントの数は少ない傾向にあります。しかし、それでもクライアントからの評判がよければ、零細特許事務所であっても5~6社のクライアントはあるものです。クライアントの数が1つしかないというのはクライアントから信頼性が低い可能性があります。設立年数が長ければ長いほどそれは顕著です。

特許事務所のクライアントの情報を知る方法

 ここで、特許事務所の最近のクライアントの情報を知る方法があります。それは、過去に特許出願された公開公報に基づき知る方法です。下記IPDLのサイトをクリックします。このサイトでは、これまでに出願された特許明細書の情報を検索できます。

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/all/top/BTmTopPage

 すると、下記の通り、「特許・実用新案」のタブにカーソルを当てると、「2.特許・実用新案検索」が出ますのでクリックします。すると、ページを下にめくると下記の画面が表示されますので、例えば、過去3年間(2016/4/29~2019/4/29)の公開公報の情報を調べます。検索項目に「代理人」のところに気になる特許事務所(法人の場合)、あるいは所長の名前を入力して検索します。f:id:mayaaaaasama:20190429194808p:plain

 すると、3年間にその特許事務所で出願された特許明細書の情報が出てきます。そして、そこからクライアント(出願人)の情報も知ることができます。ここで出てきたものの出願人がほぼ1つしかなければ警戒した方がよさそうです。さらにもっと過去5年間について検索してみて、5年前では複数のクライアントがいるのに、最近では1つのクライアントしかいない場合は切られている可能性もあり、警戒した方がよさそうです。

(3)所長が指導放棄している、あるいは指導したつもりでいる零細特許事務所

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 所長が指導放棄あるいは指導したつもりでいる零細特許事務所もおすすめしません。まず、零細特許事務所は比較的給料が安いところが多いです。零細特許事務所にいることの魅力は「所長又は上司からの丁寧な指導」ですが、所長が指導したつもりでいるようなところはそれすらないということであり、このような特許事務所にいても仕方がないと思います。

 このような特許事務所を入所する前に事前に知るためには、面接で単刀直入に「御所の指導の仕方」について質問するのがベストです。ここで、例えば、面接官である所長が、「お金をもらって仕事を教えてもらうと考えている若いやつが多い」と嘆いてきたりなど、明らかに指導放棄したり、その指導の内容がショボイものであった場合は避けた方が無難です。

転職エージェントの利用は重要

 このようなブラック特許事務所に入所しないためにも転職の段階で十分な下準備をするのが重要です。そこで、おすすめなのが転職エージェントの利用です。

 転職エージェントの利用については、下記記事で紹介していますのでご覧ください。

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まとめ

おすすめしない特許事務所(超ブラック特許事務所)

⇒「年収が低く」おまけに「スキルも身に付かない」特許事務所

このような特許事務所の特徴((1)~(3)のいずれか)

(1)年功序列制の大手特許事務所

(2)クライアントが1つしかない零細特許事務所

(3)所長が指導したつもりでいる零細特許事務所

以上