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英語語源学習法は、英語初心者に向かない理由

 僕は、とある法律事務所で働く士業男子🙈

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 現在、「英単語の語源図鑑」が人気のようで、英語を勉強しようとされる方にとって、英語語源学習法を取り入れようと考えている方も多いと思います。

英単語の語源図鑑

英単語の語源図鑑

 

  しかし、英語語源学習法は英語初心者に向きません。

 今回は、英語語源学習法は、英語初心者に向かない理由についてお話しします。

 この記事を読むメリット

・英語語源学習法が英語初心者に向かない理由を理解できる。

・英語語源学習法を上手く利用した勉強法を理解できる。

目次です。

英語の語源とは

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 まず、英語の語源についてお話しします。英語の語源には、上図の通り、「接頭辞」

語根」「接尾辞」の3つの種類があります。「接頭辞」は、語の先頭に付く語源であり、「語根」は、語の真ん中に来て単語の意味の中核を表し、「接尾辞」は単語の最後に付き、品詞の機能や意味を付加します。

 例えば、"attraction"の場合は、"at"が、「接頭辞」に相当し、"tract"が、「語根」に相当し、、"ion"が「接尾辞」に相当します。そして、"at"は、「~の方へ」という意味を表し、"tract"は、「引く」という意味を表し、"ionは品詞の機能として「名詞」をつくります。これを結び付けてると、「~の方に引くこと」になり、これから"attraction"は、「魅力」という意味をもちます。

英語語源学習法

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 英語語源学習法は、このような「語源」を手掛かりに英単語を関連づけて覚える方法です。この方法について、例えば、上記の「語根」に相当する"ped"を用いて説明します。"ped"は、「足」という意味をもちます。この"ped"を覚えておき、"ped"を共通の語源にもつ英単語を一気に覚えます。具体的には、上図のとおり、"expedition","impede","centipede","pedestrian","biped"の英単語を覚えます。

 "expedition"は、"ex”(外へ)+"ped"(足)が組み合わせって、足を外へ向けるということから「遠征」という意味となります。"impede"は、"in(中に)"+"ped(足)"が組み合わさって、足を中に突っ込むということから「妨害する」という意味となります。"biped"は、"bi(2つ)"+"ped(足)"が組み合わせって、「二足動物」という意味となります。"centipede"は、"centi(100)"+”ped(足)"が組み合わさって、「ムカデ」という意味となります。そして、"pedstrian"は、足を動かすという意味から「歩行者」です。

 このように、英語語源学習法は、同じ語源が共通して使われている英単語をまとめて覚えることにより、「芋づる式」に英語の語彙力を高めようとする方法です。

英語語源学習が英語初心者に向かない理由

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 英語語源学習法は、上述の通り、同じ語源が共通して使われている英単語をまとめて覚える方法であり、効率よく語彙力を高めることができるように思われます。しかし、この英語語源学習法は、英語初心者に向いていないと思います。ここでいう「英語初心者」は、習得した単語数が4000以下である方を想定しており、英語準2級あたりまでを想定しています。

英語初学者が、この英語語源学習法を用いて英語の語彙力を上げようとするとほぼ間違いなく挫折します。その理由は以下の通りです。

・接頭辞が変化するため

・語根の数が多いため

・イメージしにくい英単語が多すぎるため

 それぞれの理由について以下順番に説明します。

「語根が変化するため」

 まず、英語語源学習法では、「接頭辞」「語根」の種類を覚える必要があります。ここでやっかいなのが「語根」が変化することです。例えば、「満たす」という意味の語根には、"ply"、"ple"、”pli"の3種類あります。これは、元々印欧語で"pel"という語源が「満たす」という意味をもっていたのですが、ラテン語経由で"ple"、"ple"、”ply"へと変化したためです。そうすると、語源と意味が1対1の関係でなく、1つの意味に対して複数の語源を覚え必要が生じます。このように、なかなか語源を覚えるというのは難しく、英語初学者が、英語語源学習法を用いて英語の語彙力を上げようとすると挫折しやすいです。

「語根の数が多いため」

 次に、語根の数がかなりあることが2つ目の理由に挙げられます。英単語の語彙力を高めるには、まず目標を設定して、その設定した目標のレベルに合わせて英単語を覚えるのが効率的です。例えば、TOEIC700点代を目指すのであれば、TOEIC700点代のレベルに合わせた英単語を効率よく覚えていきます。これに対し、英語語源学習法では、どれだけの量の語根を覚えればよいか把握ができません。例えば、TOEIC700点代を目指す場合にどれだけの量の語根を覚えればよいのか把握できません。このため、英語初学者が、英語語源学習法を用いて英語の語彙力を上げようとすると、語根をたくさん覚えることに時間を費やしてしまい、方向性を見失って挫折しやすいです。

「イメージ(連想)しにくい英単語が多すぎるため」

 イメージ(連想)しにくい英単語が多すぎるというのが3つ目の理由に挙げられます。上記の語源"ped"を共通の語源に持つ英単語は、イメージ(連想)がしやすいですが、全てがこのようなものでありません。例えば、”addict”(常用者、依存症患者)という英単語があります。この英単語の語源は、接頭辞”ad(~の方へ)”と語根"dict"(言う)です。ここで、この”ad(~の方へ)”と"dict"(言う)から「常用者」「依存症患者」を連想することはできるでしょうか。この組み合わせからこれらの意味を連想することは難しいと思います。悪魔の囁きの方についつい向かってしまい、依存症になってしまうようなイメージも考えられますが、1つの英単語を覚えるために、このようなイメージを思いつくのに時間をかけるのは効率が悪いように思います。

 ここでは、一例として、"addict"を例示しましたが、これ以外にも語源からイメージしにくい英単語の数は多いです。このため、英語初学者が、英語語源学習法を用いて英語の語彙力を上げようとすると挫折しやすいです。

英語初心者に向いている勉強法

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 以上の通り、「英語語源学習法」は、英語初心者に向かないと思います。では英語初心者が英語の語彙力を効率的に高めるにはどうすべきかということになります。これについては、英文の中から覚えることが重要であると思います。英文の中にある複数の英単語を併せて覚えると効率的です。そして、その英文を目で見て(リーディング)、耳で聞いて(リスニング)、口で発音してみて(スピーキング)、手で書いてみる(ライティング)と記憶の定着率が高まります。そして、挫折しないためには、まずは基本的な教材を1冊ひたすら繰り返し使い続けることです。このような英単語のおすすめの覚え方、おすすめの教材について過去記事で紹介していますのでご覧いただければと思います。

www.mayaaaaasama.com

英語語源学習の取り入れ方

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 では英語語源学習は不要かと言われるとそうではないです。英語語源学習は、英語初心者に向かないのであって、英語中級者あたりになって、英語語源学習を取り入れることは有効と思います。

 この場合、上図の通り、英単語を覚えるための教材と、英語語源本を準備し、教材で覚えた英単語の語源を、英語語源本で調べて(語源調べ)、更に共通の語源をもつ英単語も覚えるのが効率的です。すなわち、英語語源本はあくまで補助教材のような位置づけで使用することが効率的です。

このとき、共通の語源をもつ英単語については、教材の対応する英単語に書き込むのがよいと思います。このような感じで教材で英単語を覚えて、更に英語語源本で語彙力を増大させるやり方が効率的であると思います。このようにすれば、「芋づる式」に英語の語彙力を高めることができます。

 ここで、おすすめの英語語源の本については過去記事で紹介しましたのでよければご参考ください。

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まとめ

(1)英語語源学習法が英語初心者に向かない理由。

・接頭辞が変化するため

・語根の数が多いため

・イメージしにくい英単語が多すぎるため

(2)英語語源学習法は、中級者あたりになると有効に使える。この場合、英単語を覚えるための教材と、英語語源本を準備し、教材で覚えた英単語の語源を、英語語源本で調べて(語源調べ)、更に共通の語源をもつ英単語も覚えるのが効率的である。

以上