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特許ビジネスを応用した、情報の効率的な売り方についてお話しします。【情報教材】

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僕は、とある法律事務所で働く弁理士🙈

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 たいていの人は、自分の経験に基づいた情報を持っていると思います。例えば、特定の仕事についた人は、その仕事についての情報を持っていると思います。僕の場合は、弁理士ですので、例えば、特許をとるためのコツといった情報をもっています。

 そして、その情報を上手く活用してネットで副業を考える方が多いと思います。ではどのようにして情報を効率よく売ればいいのでしょうか。

 今回は、情報の効率的な売り方についてお話しします。

 一方、この記事は、情報を受け取る側の方にも参考になると思います。ツィッターなどのSNSでも「情報教材」が販売されています。果たしてその「情報教材」は有用なのか否か…その判断に参考になるかもしれません。

 ちなみに僕は情報を売ろうという気持ちは今のところ全くありませんし、売ろうとしたこともありませんwこのため、経験に基づく話ではないということをご留意ください。これは、考え方(発想)を提供しているものです。 

目次です。

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特定分野の情報の効率的な売り方

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 では「特定分野の情報の効率的な売り方」について上図を用いてお話しします。まず、自分が持っている「特定分野の情報」を、「特殊な情報」(経験によって導き出された特殊な情報)と、「普遍的な情報」(通常、調べれば出回っている情報)に分けます。「特殊な情報」が、上図の「コア」に相当し、「普遍的な情報」が、上図の「シェル」「周辺部」に相当します。そして、更に「普遍的な情報」を、「レアな情報」と、「当たり前な情報」とに分けます。「レアな情報」とは、例えば、なかなかネットや本で出回っておらず、専門的な人から直接話を聞いて得られる情報、あるいは英語の論文や英語のサイトなどちょっと苦労しないと得られない情報などです。一方、「当たり前な情報」とは、ネットや本で出回っている、調べれば簡単に入手できる情報です。そして、「レアな情報」「シェル」に該当し、「当たり前な情報」「周辺部」に該当します。このように、自分が持っている「特定分野の情報」を、3つの層(「コア」「シェル」「周辺部」)に分けます。

 このように、「特定分野の情報」を3つの層に分けて、「周辺部」については無料で発信し「シェル」については有料で発信し「コア」についてはノウハウとして秘匿します。

 このようにすれば、売りたい「シェル」の部分を効率よく売ることができ、「コア」を秘匿することで真似されることでビジネスに不利に働くことがありません。このように、情報を効率的に売ることができます。

「周辺部」を無料とするのがコツ

 ここで、「周辺部」と「シェル」の2つを合わせて有料とすることも考えられますが、これは売り方としておすすめできないと思います。というのは、この場合、信頼性に欠けるからです。例えば、ツィッターで、Aさんが、「特許翻訳で月に〇〇万円以上稼ぐ方法」という情報教材を売っているとします。この場合、これを見たCさんが、その方法に興味をもっていたとしても、Cさんはこの情報教材の購入を考えようと思うでしょうか。怪しすぎて考えないと思います。しかし、ツィッターで、Bさんは、特許翻訳の情報をたくさん提供していたらどうでしょうか。そして、その情報が有用でためになるとします。このとき、Bさんへの信頼度は高まるとします。そして、Bさんが同じ情報教材を売っていたとしたら、購入してみようかなあという気持ちになると思います。

 このように簡単に入手できる情報をたくさん提供して信頼度を高めてから、有料の情報教材を提供するのがコツであると思います。

「有料の情報教材に『コア』は出さない」

 ここで、ノウハウは秘匿しておくことも重要です。なぜならそれを真似られると、有利に進めていた自分のビジネスが不利に働く恐れがあるためです。このため、最小限公開しても問題ない程度でシェルを公開します。

 そうすると、上記の例(「特許翻訳で月に〇〇万円以上稼ぐ方法」)の場合、ノウハウを秘匿するなら〇〇万円を達成できないのではないかと指摘を受けるかもしれません。しかし、この場合、〇〇万円の基準を下げればいいのです。実際、Bさんは、ノウハウによって特許翻訳で月に100万を稼いでいるとします。そして、ノウハウがなくても、周辺部とシェルとの情報だけで月に70万円を稼げるとします。この場合、ノウハウを秘匿したいのなら、「特許翻訳で月に100万円以上稼ぐ方法」とせず、「特許翻訳で月に『70万円』以上稼ぐ方法」とすればよいのです。このように基準を下げれば整合性はとれており、問題ありません。あるいはそもそも数字を出さず、「驚くほど」とか曖昧な表現に置き換えることも考えられます。このような表現にしても客観性がないので間違ったことは言っておらず問題ありません(インチキっぽいですがw)。

「情報を受け取る立場から」

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 一方、情報を受け取る立場からみた場合、このような情報について慎重に考えるべきです。上図のフロー図のように、「有料情報を公開した場合、情報発信者は不利になるのか」どうかを考えるのが重要と思います。「YES」であれば、ノウハウは隠している可能性が高いです。このため、本質的な情報が得られない虞が高いです。一方、「NO」であれば、ノウハウは隠していない可能性は高いです。例えば、「TOEICのスコアを半年で600点から900点以上とる方法」という情報はどうでしょうか。この場合、発信者は、その情報を受け取った人が900点をとろうが発信者に不利に働くことはありません。この場合、ノウハウは隠していない可能性は高いです。ただし、その情報そのものがショボイ可能性があります。この場合は、無料で発信している情報の質や、発信者の経歴などの身元情報などを総合して判断する必要があります。

情報の効率的な売り方は、特許ビジネスの応用です

 以上のように、「情報の効率的な売り方」についてお話ししました。しかし、僕は情報を有料で売ったこともないですし、そういうビジネスにかかわったこともありません。そのような僕がなぜこのような話をできるのでしょうか。

 それは、僕が弁理士(特許の専門家)をしており、こういうビジネスは特許ビジネスでもよくあるためです。これは、「オープン&クローズ戦略」と呼ばれるものに近いものです。なお、「オープン&クローズ戦略」は最近出てきた話ではありません。大体5年くらい前から知れ渡っているものです。

 おそらく特許業界に関わっている人以外は知られていないものであると思いますので、以下では「オープン&クローズ戦略」について簡単にお話しします。

オープン&クローズ戦略について

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 オープン&クローズ戦略では、特定の技術を、コアと周辺部とに分けます。ここで、コアは独自技術の中でも核となる部分であり、周辺部はその核をとりまく周辺部分です。特許出願すると、出願後から所定期間経過した後に出願した技術の内容が公開されてしまいます。このため、企業(メーカー)は、できる限り、コアの部分をノウハウとして秘匿したいものであり、公開したくありません。なぜかというと、公開すると他者がその技術を真似するからです。そこで、コアの部分を秘匿して(クローズ化)周辺部だけを公開して(オープン化)、特許の権利化を図ります。このような戦略が、オープン&クローズ戦略の1つです(「1つ」と表現したのが、この戦略イコールオープン&クローズ戦略でないからです。それ以外の戦略については脱線しますのでこの記事では省略します)。

 これだけではイメージがわかないと思いますので、具体例を出します。サントリーの「伊右衛門」をご存知でしょうか。サントリーは、この「伊右衛門」の製法について、「石臼で挽いて茶歯を微粉砕する技術」などの特許を出願しています。このような出願をすると、公開されるため「伊右衛門」の味が競合他社に真似されるのではないかと懸念されますが、それは難しいと思います。おそらく「伊右衛門」の味を作り出すための他の条件(上記でいう「コア」)は秘匿していると思われるからです。すなわち、「伊右衛門」の製法について、周辺部を特許出願して、コアの部分は秘匿している思われます(なお、このようなコアの部分を秘匿しても特許法上問題がないと思われます)。これにより、周辺部が特許になると、競合他社への牽制という効果もありますし、「特許」を取得することでネームバリューがあがり、宣伝効果にもつながります。このような、サントリーにおける、「伊右衛門」の特許戦略が、オープン&クローズ戦略に該当し得ると考えます。

 このように、特許ビジネスにおいては、特許の取得とノウハウの秘匿をバランスよく保つオープン&クローズ戦略が重要です。

 そして、上記の情報を効率よく売る戦略は、このオープン&クローズ戦略を応用しているものであることが分かると思います。以上が、特許ビジネスを応用した、情報の効率的な売り方についてのお話しです。

 ちなみに「オープン&クローズ戦略」に興味をもたれた方もいると思いますので、おすすめの書籍を下記に紹介しておきます。

オープン&クローズ戦略 日本企業再興の条件 増補改訂版

オープン&クローズ戦略 日本企業再興の条件 増補改訂版

 

 

まとめ

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 いかがでしたか。特許ビジネスを応用した、情報の効率的な売り方をお話ししました。もし、自分の有益な情報を効率よく売りたいと考えている方はこの方法をご参考になればと思いますし、情報の購入を検討している方は、この方法が背景にありうることを念頭に検討してみてはいかがかと思います。

以上

 

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